研究課題/領域番号 |
14655245
|
研究種目 |
萌芽研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
無機材料・物性
|
研究機関 | 独立行政法人物質・材料研究機構 |
研究代表者 |
大橋 直樹 独立行政法人物質・材料研究機構, 物質研究所, 主任研究員 (60251617)
|
研究分担者 |
坂口 勲 独立行政法人 物質・材料研究機構, 物質研究所, 主任研究員 (20343866)
羽田 肇 独立行政法人 物質・材料研究機構, 物質研究所, ディレクター (70354420)
|
研究期間 (年度) |
2002 – 2003
|
研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
|
配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2003年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2002年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
|
キーワード | セラミックス / 粒界 / 微細構造 / 微細加工 / ドーピング / 接合 / 電子セラミックス / 焼結体模倣構造 / バイクリスタル / バリスター / 界面準位 |
研究概要 |
電子ビームリソグラフィーによる酸化亜鉛単結晶の微細加工を実施した。加工の対象として、000-1面、10-10面、および、11-20面を持った酸化亜鉛単結晶を用いた。これらの単結晶に電子ビーム露光用レジストを塗布し、電子ビームにて露光処理を施した後に、酸溶液に浸すことで、化学エッチングを施した。エッチングの際には、酸溶液の種類、濃度がエッチング解像度に及ぼす影響を検討した。また、上記のレジスト材料以外に、レジスト剤の導電性がエッチング処理の結果に及ぼす影響を明らかにするために、リフトオフプロセスで形成した絶縁体マスクを用いたエッチングも実施した。その結果、酸の濃度、すなわち、pHがもっともエッチング解像度に影響していることがわかうた。すなわち、エッチングに用いる溶液のpHを大きくすることによって、エッチングの解像度を高めることが可能となった。pHが小さなエッチング液を用いた場合には、マスクの下側に潜り込むようなエッチングが認められ、エッチング解像度は低く抑えられた。これらの検討から、薄い酸、すなわち、高いpHを持ったエッチング液を用いたときに、高解像度のケミカルエッチングが可能であることがわかった。また、面方位依存性の検討から、10-11面が露出してエッチングが修了する異方性エッチングがすべての面方位において観察された。 得られた酸化亜鉛バリスタ焼結体模倣構造に対して、その電子構造の詳細な検討を加えた。過渡容量分光法による測定から、酸化亜鉛単結晶には、0.3eVの粒内トラップ準位が形成されていることがわかり、また、粒界部には、1eVの界面準位が形成されていることがわかった。この界面準位の起源は、酸化亜鉛中に添加されたCoに関係した准尉であることが推定された。また、交流インピーダンス測定においても、周波数依存性の挙動に、誘電緩和の現象が捉えられ、界面準位の形成についての情報が得られた。 また、誘電体系コアシェル型構造体については、高分解能SSIMSを用いた評価によって、その組成分布を明らかにした。
|