研究課題/領域番号 |
14655274
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
材料加工・処理
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研究機関 | 東京都立大学 |
研究代表者 |
真鍋 健一 東京都立大学, 工学研究科, 教授 (10145667)
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研究分担者 |
酒井 孝 東京都立大学, 工学研究科, 助手 (50336517)
楊 明 東京都立大学, 工学研究科, 助教授 (90240142)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2003年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2002年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | マイクロチューブ / ダイレス引抜き / 局部加熱 / 結晶粒微細化 / 超塑性 / m値 / 有限要素法 / ARB法 / ECAP法 / AFB法 |
研究概要 |
本研究ではMg合金を用いて、その結晶粒微細化による超塑性発現を利用したダイレス引抜きによってマイクロチューブを製造しようとするものである. 本年度は、主として昨年度の結果を基に、FEMによりMg合金管のダイレス引抜き過程を熱伝達とひずみ速度依存性を考慮してより現実的な連成解析を試みて、マイクロチューブの製作の可能性とその適正加工条件を検討した。 (1)熱伝達を考慮した超塑性ダイレスマイクロ引抜きのFEM解析 Mg合金管をモデルにFEMコードのLS-DYNAを用いた。高周波加熱実験とFEM結果との比較から熱伝達モデルの有効性を示した。次にひずみ速度依存性とひずみ硬化依存性を併せ持った構成式を用い約400度までのK,m,n値の温度依存性を考慮して加熱冷却により温度分布を持つダイレス引抜きの変形と温度の連成解析を行った。 その結果、94.4%という著しい断面減少率で、一回の引抜きで外径2mmの管材を471μmまで細くできることを示した。また、このマイクロチューブの寸法精度を高めるために新たに速度可変方式を開発しその有効性を示した。さらに、超塑性を表す指標のm値は0.6以上あればマイクロチューブの製造は容易にできるとの予測結果を示した。 (2)加工に伴う結晶粒微細化の利用検討 本年度はダイレス引抜き中のMg合金の組織観察を行った。一般に強圧下することで結晶粒が微細化するため,ダイレス引抜きでもそのような現象が現れるかどうか実験的に調査した。その結果、組織観察から引抜きによって断面減少率が高まるに伴い結晶粒の微細化が生じることが観察された。今後は初期段階で結晶粒の微細化された素管を用いるだけでなく加工中の微細化現象も本方式のマイクロチューブ化に積極的に利用するような検討が課題となった。
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