研究課題/領域番号 |
14655292
|
研究種目 |
萌芽研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
反応・分離工学
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
三浦 孝一 京都大学, 工学研究科, 教授 (40111942)
|
研究分担者 |
中川 浩行 京都大学, 工学研究科, 助手 (40263115)
河瀬 元明 京都大学, 工学研究科, 助教授 (60231271)
|
研究期間 (年度) |
2002 – 2003
|
研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
|
配分額 *注記 |
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2003年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2002年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
|
キーワード | 蛍光体 / リン酸ランタン / 微粒子 / 反応晶析 / 単分散 / 管型反応器 / 無機塩微粒子 |
研究概要 |
LAP蛍光体はCeとTbで賦活されたLaPO4微粒子であり、単分散な球形微粒子を合成する必要がある。管型反応器を用い、水溶液中での沈殿反応によりLAP蛍光体微粒子を合成した。硝酸ランタンと硝酸セリウム、硝酸テルビウムの混合物ならびにリン酸の水溶液を原料とし、30℃でLAP蛍光体微粒子の合成を行った。共沈によって、セリウムならびにテルビウムを含有したリン酸ランタン結晶を得ることができた。合成した粒子の組成をEDSにより分析したところ、ランタノイドの組成比は、原料中のそれと等しかった。このことは、総括反応速度がランタン、セリウム、テルビウムで等しいことを意味している。また、本法により容易に製品組成の制御ができることが明らかとなった。また、得られた粒子を焼成後、蛍光特性を測定したところ、市販品と同等の蛍光スペクトルが確認でき、本法で品質を落とすことなく蛍光体粒子の高速製造が可能であることがわかった。 リン酸ランタンについて、原料pHを調整して粒子合成を行い、粒子収率と粒径を調べた。pH1.4以上で収率が急激に大きくなることがわかった。これはリン酸の第一電離によるリン酸二水素イオンの濃度変化とよく一致していた。粒子生成の前駆体は第一電離物であると考えられる。また、このpHにおいて、粒径は最大となった。高pHでは核生成が速く微小な粒子が大量に、低pHでは原料消費が遅く粒子成長が進まないためと考えられ、最大粒径の得られるpHでは原料消費と核発生、粒子成長のバランスがとれていることがわかる。 リン酸セリウム単独ならびに他のリン酸塩、炭酸塩、硫化物の合成に本法を適用したところ、これらの弱酸塩でもpHによる電離度の変化と粒子収率の変化が良好な一致を示した。
|