研究概要 |
直径が37μmのマイクロバブルを30秒ごとに顕微鏡で観察し,撮影に成功した.時間とともに小さくなり,350秒で目視できなくなるくらい小さくなった.これまで水中に発生したマイクロバブルは水面まで上昇して消失すると思われたが,このようにこの程度の大きさのマイクロバブルは,水中でだんだん小さくなり消失することを見出した.さらに,直径の異なるいくつかのマイクロバブルについて観察した.直径100μm以下のマイクロバブルは大きさに応じて寿命をもっていることを見出し,空気の水への溶解度に関係なく,マイクロバブルの大きさで寿命が決まっていることを見出した.一方,直径100μm以上のマイクロバブルは,測定条件下では小さくならなかった.むしろ大きくなる傾向が見られた.また,本研究室では直径2μmのマイクロバブルを撮影することに成功したが,それより小さいマイクロバブルを観察することはできなかった.したがって,ナノバブルなるものの存在は,ここでは確認できていない. 一方,マイクロバブルが発生する環境でその挙動が大きく異なることを見出すことができた.この実験結果は,さまざまな方法でつくったマイクロバブルにはそれぞれの機能性があり,それぞれの機能性を利用した用途に用いる必要があることを見出した.
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