研究課題/領域番号 |
14655329
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
無機工業化学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
横尾 俊信 京都大学, 化学研究所, 教授 (90158353)
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研究分担者 |
高橋 雅英 京都大学, 化学研究所, 助教授 (20288559)
島田 良子 京都大学, 化学研究所, 助手 (90346049)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2003年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2002年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 酸塩基反応 / 有機無機ハイブリッド材料 / 低融点ガラス / ナノ微粒子 / フォトニクス材料 / 液相合成 / 低原子価希土類 / 光機能性有機分子 / 有機-無機ハイブリッドガラス / 無水酸塩基反応 / 光機能性材料 / 化学耐久性 / パッシベーション |
研究概要 |
1.オルトリン酸とジメチルジクロロシランの反応過程 出発原料にはオルトリン酸(H_3PO_4)、ジメチルジクロロシラン(Me_2SiCl_2)を用いた。窒素雰囲気の反応装置中でオルトリン酸とジメチルジクロロシランを3時間反応させた。組成はH_3PO_4:Me_2SiCl_2=1:0.75〜3である。反応進行中はHClガスの発生が観測され、3時間後にはガスの発生はほとんど無かった。得られた粘性液体の^<31>P NMRスペクトルには、Me_2SiCl_2比が0.75付近では主に3本のシグナルが観測される。反応生成物は主に架橋数2のチェーン状分子であった。シリコン状の有機官能基を宮殿私的なフェニル基に置換することで反応収率の向上が観測されるとともに、化学的耐久性が大きく向上した。化学的耐久性の低さを克服できたことで、酸塩基反応法によるガラス合成が大きく発展することが期待できる。 2.金微粒子含有有機-無機ハイブリッドシリコリン酸塩ガラスの作製 塩化金を含有させることにより得られたガラスは金微粒子分散ガラスに特有の赤紫色を呈していた。X線回折スペクトルには金に帰属される回折線が観測され、金微粒子が含有されていることが分かる。また、光吸収スペクトルにもプラズモン吸収による吸収バンドが観測され、得られたガラスが金微粒子含有有機無機ハイブリッドガラスであることが分かった。これらのことから、本ガラス系は、過去に報告した、有機色素、(低原子価)希土類イオンに加えて金属微粒子も250℃以下の低温で含有することが可能であり、ガラスマトリックスの有機-無機ハイブリッド化だけではなく、光機能中心のハイブリッド化も可能であり、今までに報告されていない新たな機能性を持つガラスを創出することが期待される。
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