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新型有機強誘電性材料の創出

研究課題

研究課題/領域番号 14655334
研究種目

萌芽研究

配分区分補助金
研究分野 有機工業化学
研究機関名古屋大学

研究代表者

岡野 孝  名古屋大学, 理工科学総合研究センター, 助教授 (90194373)

研究期間 (年度) 2002
研究課題ステータス 完了 (2002年度)
配分額 *注記
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2002年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
キーワード有機強誘電性材料 / 含フッ素ポリエーテル / 誘電緩和 / 水素結合 / ラジカル反応 / 分子間相互作用 / Williamson合成
研究概要

成形性に富み、低電圧で動作する有機強誘電材料の開発を目指し、1,3-ジオキシ-2,2-ジフルオロプロパン構造を基本構造単位とする一連の有機分子の分子設計と合成を検討した。トリフルオトエタノールを出発原料としてラジカル的炭素-炭素結合形成反応を鍵反応とする2,2-ジフルオロ-1,3-プロパンジオール・モノカルバミン酸エステルの合成法を確立し、強誘電性発現のための構造単位の構築法を確立した。これを基に、1,3-ビス(4,4-ジフルオロ-7-フェニル-2,6-ジオキサヘプチル)ベンゼン、4,4,8,8-テトラフルオロ-1,12-ジフェニル-2,6,10-トリオキサドデカン、1,3,5-トリス(4,4-ジフルオロ-7-フェニル-2,6-ジオキサヘプチル)ベンゼン等の直線的あるいは三叉構造をもつ含フッ素ポリエーテル化合物を合成した。誘電率測定の結果、これらはいずれも比誘電率が30-40で、有機分子としては比較的高い誘電率を示した。しかし、いずれもその比較的高分子量(500以上)に比して低粘度の液体であったため強誘電性発現には至らなかった。強誘電性発現のためには、分子間の相互作用によるネットワーク化により残存分極が必要であると考え、分子間を弱い相互作用で結ぶよう分子設計を行った。双極子相互作用や分子間水素結合を期待して、1,3-ビス(4,4-ジフルオロ-7-[4-ニトロフェニル]-2,6-ジオキサヘプチル)ベンゼンや1,3-ビス(4,4-ジフルオロ-7-[4-アセチルアミノフェニル]-2,6-ジオキサヘプチル)ベンゼンを合成した。これらはやはり高い誘電率を示すが、強い分子間水素結合が存在するアセチルアミノ体では、10-100kHzから誘電率が減少する誘電緩和現象が観察され、分子間運動が制限されたことにより高周波電場振動に分子運動が追随できなくなっていることを示す。このことはこの化合物が強誘電性材料として有望であることを示唆している。

報告書

(1件)
  • 2002 実績報告書

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公開日: 2002-04-01   更新日: 2016-04-21  

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