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自己組織化を基盤とするヘリカル超分子ナノモジュールの構築

研究課題

研究課題/領域番号 14655345
研究種目

萌芽研究

配分区分補助金
研究分野 高分子合成
研究機関名古屋大学

研究代表者

八島 栄次  名古屋大学, 工学研究科, 教授 (50191101)

研究期間 (年度) 2002 – 2003
研究課題ステータス 完了 (2003年度)
配分額 *注記
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2003年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2002年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
キーワードポリイソシアニド / らせん構造 / 誘起CD / 記憶 / 水中 / 自己組織化
研究概要

生体内では、らせん構造を有する複数の生体高分子が空間特異的に自己組織化し、超分子ナノ構造体を構築し、個々の分子にはない高度の機能を発揮している。これら生体系をモチーフとして、水中でナノスケールの分子モジュールを人工的に構築するためには、既存の共有結合の化学に加えて、非共有結合を利用する超分子化学的アプローチが必要不可欠である。本研究では、申請者らが見い出した独自の概念である「高分子へのらせん誘起とその記憶」を基盤技術として用い、動的自己組織化の概念と組み合わせて用いることにより、さまざまの機能性有機化合物群や生体分子群を空間特異的にらせん状に配列した超分子ナノ複合体(モジュール)の構築を目指し、側鎖にカルボキシル基を有するポリフェニルイソシアニド(poly-1)を合成し、生成ポリマーへのらせん誘起と記憶、さらに機能性基の側鎖への導入について検討した。その結果、poly-1のナトリウム塩が水中で、光学活性アミン存在下、一方向巻きのらせん構造を形成し、主鎖領域に誘起円二色性を示すことを見い出した。さらに、このようにして誘起されたらせん構造が、光学活性アミンを完全に取り除いた後でも、らせん構造を記憶として極めて安定に保持可能であることを発見した。本年度はこの成果をさらに発展させ,以下に示す興味深い知見を得た。
1.得られたらせん状poly-1の側鎖に様々の一級および二級アミノ化合物をアミド結合を介して導入し,生成らせんポリマーの水中及び有機溶媒中での熱安定性について調べた。その結果,一級アミノ化合物を導入したポリマーのらせん構造安定性が,水中だけではなく,有機溶媒中でも飛躍的に向上することを見い出した。
2.さらに、ジアミン化合物を架橋剤に用いてらせんポリマーの架橋反応を行い,ヒドロゲルを合成したところ,らせん構造が高温化,水中でも極めて安定に保持されることを見い出した。

報告書

(2件)
  • 2003 実績報告書
  • 2002 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] S.Sakurai, K.Kuroyanagi, K.Morino, M.Kunitake, E.Yashima: "Atomic Force Microscopy Study of Helical Poly(phenylacetylene)s on Mica Substrate"Macromolecules. 36. 9670-9674 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] M.Ishikawa, K.Maeda, Y.Mitsutsuji, E.Yashima: "An Unprecedented Memory of Macromolecular Helicity Induced in an Achiral Polyisocyanide in Water"Journal of the American Chemical Society. 126. 732-733 (2004)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] T.Nishimura, S.Ohsawa, K.Maeda, E.Yashima: "A Helical Array of Pendant Fullerenes on a Helical Poly(phenylacetylene) Induced by Non-covalent Chiral Interactions"Chem.Commun.. (印刷中). (2004)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] M.Ishikawa, K.Maeda, E.Yashima: "Macromolecular Chirality Induction on Optically Inactive Poly(4-carboxyphenyl isocyanide) with Chiral Amines : A Dynamic Conformational Transition of Poly(phenyl isocyanide) Derivatives"J. Am. Chem. Soc.. 124. 7448-7458 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] K.Morino, K.Maeda, E.Yashima: "Helix-Sense Inversion of Poly(phenylacetylene) Derivatives Bearing an Optically Active Substituent Induced by External Chiral and Achiral Stimuli"Macromolecules. 36. 1480-1486 (2003)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書

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公開日: 2002-04-01   更新日: 2016-04-21  

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