• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

個体追跡調査による寄生蜂の寄主利用様式の解明

研究課題

研究課題/領域番号 14656021
研究種目

萌芽研究

配分区分補助金
研究分野 植物保護
研究機関九州大学

研究代表者

高須 啓志  九州大学, 大学院・農学研究院, 助教授 (50212006)

研究期間 (年度) 2002 – 2003
研究課題ステータス 完了 (2003年度)
配分額 *注記
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2003年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2002年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
キーワード天敵 / 寄生蜂 / 日周活動 / 寄主探索
研究概要

平成15年4月から7月、九州大学箱崎キャンパス内のクズ群落においてマルカメムシの卵寄生蜂2種、マルカメクロタマゴバチとカメムシタマゴトビコバチの寄主探索および産卵活動を午前6時から午後7時まで1時間置きに観察を行った.その結果,昨年と同様,午前11時から午後3時にマルカメムシがクズ植物の主に新芽に産卵すること,その日新しく産み付けられたマルカメムシ卵にマルカメクロタマゴバチが午後2時から午後7時に到着し,産卵活動を行うことが再確認された.また,今年は早朝,午前6時から午後8時に一部のマルカメクロタマゴバチが寄主に産卵することが確認された.以上の結果から,マルカメクロタマゴバチは,明らかな活動周期があり,寄主卵が産みつけられた直後からさかんに寄主を探索し,寄主発見後日没まで,あるいは翌日早朝まで産卵を行うと考えられる.午前中から午後2時ごろまでは,クズの新芽の隙間などで休息し,寄主探索活動を行わない.マルカメクロタマゴバチはマルカメムシ卵だけで繁殖する単食性であり,寄主であるマルカメムシ卵が最も豊富である時間帯に寄主探索行動を行うように特殊化しているものと推察される.一方,カメムシタマゴトビコバチは朝7時から午後6時まで寄主探索と産卵活動を行い,活動時間帯の周期性は観察されなかった.カメムシタマゴトビコバチは,多食性でマルカメムシ以外の夜間に産卵するカメムシ卵にも寄生する.したがって,マルカメムシの産卵活動に応じた活動時間が周期性が認められないものと考えられる.本研究では,天敵である寄生蜂の固体追跡を実施し,寄生蜂の寄主探索および産卵活動に日周活動性があることを発見した.この方法は他の卵や蛹あるいは固着性寄主の寄生蜂でも利用できると考えられる.また,天敵の日周活動は害虫防除における天敵としての有効性を検討するうえで重要であり,他の天敵でも調べる必要があろう.

報告書

(2件)
  • 2003 実績報告書
  • 2002 実績報告書

URL: 

公開日: 2002-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi