研究課題/領域番号 |
14656024
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
蚕糸・昆虫利用学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
河口 豊 九州大学, 大学院・農学研究院, 助教授 (80038306)
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研究分担者 |
日下部 宜宏 九州大学, 大学院・農学研究院, 助手 (30253595)
古賀 克己 九州大学, 大学院・農学研究院, 教授 (40038261)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2003年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2002年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | カイコ / 発生初期卵 / MNU / 環境変異源 / 遺伝毒性 / 高感度検定系 / 浸漬処理 / トリトンX |
研究概要 |
本研究では,カイコを変異源物質、環境汚染物質、環境ホルモン並びに食品添加物検定系のモデル動物として広く利用する路を開発することを目指し、カイコを用いた実験用代替動物の検定系の確立を目指す。 今年度は発癌性・変異源性物質の一種であるメチルニトロソウレア(MNU)を用いてカイコの胚発生に及ぼす影響について分析を行った。検定系としては高感度の検出が可能であることが重要な条件となることから、検出感度上昇の1方策として非イオン系界面活性剤トリトンX100の効果をカイコ卵の孵化率と死卵率とによって調査した。 トリトンX100を添加することにより孵化率で10ポイントの低下という効果が現れた。トリトンX100を添加した死卵率を指標にした場合では、トリトンX100の添加は割合を上昇させるという効果が認められた。すなわち、トリトンX100の添加は孵化率においては低下、死卵率においては上昇という効果をもたらした。これら事象は、トリトンX100によって卵殻を含む卵細胞質への薬剤の透過(あるいは浸透)性が向上したことによるものと判断した。 以上これらの結果から、トリトンX100を添加すると、卵細胞質への薬剤の透過(あるいは浸透)性を向上させることから、種々の化学物質に対して高感度検出が可能となる路の1つが開かれたことになり、一方では、トリトンX100の使用は、界面活性剤であることを考慮すれば、生物効果の検定を必要とする難水溶性の化学物質に対しても有効な方法の1つと考えられる。
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