研究課題/領域番号 |
14656057
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
食品科学・製品科学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
吉川 正明 京都大学, 農学研究科, 教授 (50026572)
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研究分担者 |
福岡 伸一 京都大学, 農学研究科, 助教授 (20183923)
高橋 正克 長崎大学, 薬学研究科, 助教授 (90112383)
竹中 康之 神戸樟蔭女子学院短期大学, 生活科学科, 講師 (20273518)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2003年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2002年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | σ(シグマ)レセプター / 抗オピオイド / 抗不安 / rubiscolin / 4-(1-piperydylmethyl)phenol / BMY14802 / アンチセンスオリゴヌクレオチド / Rubisco / オピオイドペプチド / 高架十字迷路 / 抗不安作用 / naltrindole |
研究概要 |
σ(シグマ)レセプターは、SKF10,047や1,3-di-o-tolylguanidine(DTG)等の中枢作用薬に対するレセプターであり、オピオイドレセプターのサブタイプの一つとみなされたこともあるが、現在では別のグループとされている。σレセプターは抗オピオイド鎮痛、抗不安および抗健忘作用を仲介することが知られており、種々の疎水性物質が弱い親和性を示すが、真の内因性リガンドは不明である。食品由来の各種低分子生理活性物質について、σレセプター結合試験を実施したが、強力な親和性を示す物質は見い出せなかった。 一方、我々が緑葉rubiscoのペプシン消化物から単離したδレセプター選択的なオピオイドペプチドRubiscolin-5(Tyr-Pro-Lei-Asp-Lei)の依頼合成標品の特定ロットが高架十字迷路実験でマウスに対して抗不安作用とσレセプターに対する親和性を示した。そこで活性ロットからσレセプター親和性を示す物質を単離・構造決定したところ、4-(1-piperydylmethyl)phenol(PMP)であった。本物質のσ_1およびσ_2レセプターに対するIC_<50>は0.79μMおよび12μMであり、σ_1選択的であった。PMPは10pmol/マウスの側脳室内投与、または5μg/kgの経口投与により抗不安作用を示した。PMPの抗不安作用はσ_1アンタゴニストであるBMY14802によりブロックされ、また、σ_1レセプターに対するアンチセンスオリゴヌクレオチドで処置したマウスでは認められなかったことから、σ_1レセプターを介していることが判明した。
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