研究課題/領域番号 |
14656064
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
林学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
大畠 誠一 京都大学, フィールド科学教育研究センター, 教授 (50026639)
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研究分担者 |
伊藤 操子 京都大学, 農学研究科, 教授 (40026381)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2003年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2002年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | 樹幹流 / アレロパシー / 土壌EC / 土壌pH / 樹種特異性 / 針葉樹 / 広葉樹 / 樹木根株土壌 / 樹幹流下土壌 / 樹木土壌の生理活性 / 樹木のアレロパシー / 樹木の干渉作用 / 樹幹流の生理作用 |
研究概要 |
樹木は樹冠に落ちた降雨を葉、枝条、樹幹を降下する過程で、化学的に変化させた樹幹流として樹幹流下土壌に固有の影響を与えるという仮説のもとに、15年度は122樹種の株元土壌について化学分析を実施し、14年度に行った同じ土壌についての検定植物の成長調節活性(以下生理活性とよぶ)および株元雑草植生の調査結果との関連性を検討した。その結果、樹木は樹種によって特徴のある樹幹流下土壌を形成し、そこへの雑草の発生・侵入・生育に種特異的に関与することが認められた。さらに、これら土壌の生理活性は、樹木の生育場所が地域的に離れた山林と平地見本園と異なっても、同じ傾向を示すことを確認した。また、生理活性には針葉樹においては土壌のpHと高い正の相関がみられたが広葉樹においては見られなかった。しかし広葉樹は、土壌の化学分析の結果から(1)EC、生理活性ともに高い樹種、(2)ECは高いが生理活性は低い樹種、(3)ECが低く生理活性の中間的樹種に大別できた。(1)ではpHが高いものと低いものがあったが、K^+,NO_3^-量は多く、(2)および(3)ではpHは低く、K^+,NO_3^-量も少なかった。このことから、樹幹流下土壌の生理活性の樹種特異性は、土壌中の塩類等物質の量的な違いによるものではなく、質的な違いによることが示唆された。さらに、樹木のサイズと樹幹流下土壌の性質には相関がみられ、樹木サイズの増加に伴い特徴が安定する傾向がみられた。
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