配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2004年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2003年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2002年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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研究概要 |
本年度は,トマト果実内の成分が水ストレスや塩ストレスによってどのように影響を受けるかについて調べた.また,それによって両ストレス下において生じるトマト果実の生長や果実の浸透圧調整機能など,生理的反応についても調べた. 供試品種として,生食用トマト品種‘ハウス桃太郎'を用いた.ガラス室内の栽培ベッドに砂とバーミキュライトを混合した培地を入れ,トマト植物を栽培した.土壌水分はTDRを用いて計測し,潅水量はその値に基づき制御した.塩ストレスは,培養液濃度を調節して与えた.植物体のストレスを調べるため,葉の水ポテンシャルを調べた.収穫果実に対して,糖,有機酸,アミノ酸,及び浸透ポテンシャルの測定を行った. その結果,水ストレスと塩ストレスとを比較した結果,果実生長抑制は塩ストレスの方が大きいことが分かった.果実内成分は,全般的に塩ストレスを与えた場合の方が顕著に高い値を示した.この結果は,糖及び有機酸の場合果実内水分現象に基づく濃縮効果によるものだが,アミノ酸の場合,生成量の真の変化に起因することが明らかになった.また,この結果は浸透圧調節機能のメカニズムが水ストレスと塩ストレスで異なることを示唆している.
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