研究課題/領域番号 |
14656109
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
基礎獣医学・基礎畜産学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
前出 吉光 北海道大学, 大学院・獣医学研究科, 教授 (40002084)
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研究分担者 |
山崎 真大 北海道大学, 大学院・獣医学研究科, 助手 (40322846)
大和 修 北海道大学, 大学院・獣医学研究科, 講師 (80261337)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
2003年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2002年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
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キーワード | Babesia gibsoni / バベシア症 / 熱ショックタンパク質70 / ストレス応答 / 環境適応 / 抗熱ショックタンパク質70抗体 / 熱ショックタンパク質 / 塩基配列 / アミノ酸配列 |
研究概要 |
バベシア原虫熱ショックタンパク質70 (heat shock protein 70;hsp70)の機能のうち、バベシア症の主徴である貧血発現との関連およびバベシア原虫のストレス応答と環境適応における役割について解析を行った。 【方法】 イヌに感染するバベシア原虫であるBabesia gibsoniに感染したイヌから採取した血清に含まれる抗体の種類を解析した。さらに、B.gibsoniを様々なストレス環境に置いた場合のhsp70の発現量の変化を観察し、B.gibsoniのストレス環境下での生存との関連を検討した。 【成績】 B.gibsoni感染犬血清中に含まれる抗体を解析したところ、解析したすべての感染犬血清中には分子量約70キロダルトンの原虫抗原および分子量約70キロダルトンのイヌ赤血球抗原を認識する抗体が含まれていた。そこで免疫沈降法により原虫、イヌ赤血球それぞれのhsp70を分離し同様の解析を行ったところ、感染犬血清中には原虫およびイヌ赤血球のhsp70を認識する抗体が含まれることが明らかになった。バベシア症においては赤血球に対する自己抗体が産生されることが報告されており、前年度の成績として原虫とイヌ赤血球のhsp70は構造がよく似ていることが明らかとなっている。これらの報告と併せて、感染犬体内では原虫のhsp70に対する抗体が産生され、その抗体が自己の赤血球のhsp70も認識することが貧血の一因となることが示唆された。 他方で、B.gibsoniを様々なストレス環境に曝したところ、hsp70発現量は増加し、原虫数は減少しなかった。さらに酸化傷害に原虫を長時間曝したところhsp70発現量は増加し、原虫は酸化傷害に対して抵抗力を獲得し、正常に増殖を行うようになった。以上の成績から、原虫のhsp70はストレスに曝された場合に大量に発現し、原虫の生存や環境適応において貢献する事が予想された。
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