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炎症性腸疾患におけるNOD2遺伝子の役割:ノックアウトマウスの作製による検討

研究課題

研究課題/領域番号 14656122
研究種目

萌芽研究

配分区分補助金
研究分野 応用獣医学
研究機関東京大学

研究代表者

堀 正敏  東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (70211547)

研究期間 (年度) 2002 – 2003
研究課題ステータス 完了 (2003年度)
配分額 *注記
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2003年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2002年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
キーワード腸炎 / NOD2 / マクロファージ / TNFα / 自然免疫 / TLR / LPS / ペプチドグリカン / Cytokine / Crohn's disease / inflammation / macrophage
研究概要

NOD2はヒトクローン病や遺伝性の肉芽腫性関節炎(Blau syndrome)の病因遺伝子の1つとして報告され大きな注目を浴びている。しかも、NOD2遺伝子のSNPが、正常のヒトの4%に見られることも、本遺伝子に対する多くの研究者の興味を喚起している。NOD2は現在、感染・免疫学の分野で最も注目されている分子であるにもかかわらず、NOD2がどのような臓器・細胞に発現しているのか、その発現調節機構はどのようになっているのか、さらに下流の情報伝達系がどのようなものであるのかは、依然不明な点が多い。本研究では、NOD2の発現調節機構やその下流の情報伝達機構について検討した。まず、腸炎モデルとしてTNBS誘発腸炎マウスを作製し、粘膜と筋層でのNOD2発現について検討したところ、NOD2のmRNA発現は粘膜層で増加していることが明らかになった。さらにNODのリガンドを同定するために、マウス由来の培養マクロファージを用いて各種菌体成分によるNOD2発現について検討したところ、LPS、リポタイコ酸、ペプチドグリカンにより増加することを観察した。また、TNFα、IFNγ刺激によりNOD2の発現量が増加することを明らかにした。さらに、TNFα中和抗体投与やTNFαKOマウスから単離したマクロファージを用いてLPS刺激をしたところ、NOD2の発現量の増加は抑制されていた。他方、マクロファージにおけるNOD2の発現をRNAi法によりDown regulationしたところ、IL-1βやIL-6の発現が増加することを見いだした。すなわち、NOD2はIL-1βやIL-6発現における負の制御機構として機能している可能性が考えられた。以上の成績から、NOD2が確かに細菌の菌体成分をリガンドとして利用していることや、炎症性サイトカインのオートクライン作用によりその発現量が増加することが示唆された。また、RNAi法による解析から、NOD2がサイトカイン産生に対して負の制御機構として機能している可能性も考えられた。

報告書

(2件)
  • 2003 実績報告書
  • 2002 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Ozaki H, Kawai T, Won KJ, Suzuki T, Sato K, Hori M, Karaki H, Torihashi S, Ward S, Sanders KM.: "Isolation and characterization, of resident macrophages from the smooth muscle layers of murine small intestine."Neurogastroenterology and Motility.. 16. 39-51 (2004)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] Kinoshita K, Sato K, Hori M, Ozaki H, Karaki H.: "Decrease in activity of smooth muscle L-type Ca^<2+> channels and its reversal by NF-κB inhibitors in Crohn's colitis model."Am J Physiol (Gastrointest Liver Physiol.). 285. G483-G493 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書

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公開日: 2002-04-01   更新日: 2016-04-21  

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