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昆虫の外骨格を模倣した繊維複合材料の作製

研究課題

研究課題/領域番号 14656126
研究種目

萌芽研究

配分区分補助金
研究分野 生物資源科学
研究機関東京大学

研究代表者

和田 昌久  東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 講師 (40270897)

研究分担者 鮫島 正浩  東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (30162530)
研究期間 (年度) 2002 – 2003
研究課題ステータス 完了 (2003年度)
配分額 *注記
2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2003年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2002年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
キーワードキチン / タンパク質 / 繊維複合材料 / スルメイカ / X線回折 / FT-IR / 透過型電子顕微鏡 / ヒメバチ産卵管
研究概要

キチン繊維とタンパク質のマトリックスからなる昆虫のクチクラは、強くて堅いが脆くなく、適度にしなやかさが付与された理想的な繊維複合材料であるといわれている。ところが、人工の繊維複合材料の場合は、極度に強いが脆いといった欠点を有する。本研究の目的はキチンとタンパク質かちなる天然の繊維複合材料の構造を明らかにし、その構造を模倣した材料を調製することである。
そこで、キチン微結晶が一軸配向したスルメイカ(Todarodes pacificus)の腱を用い、その構造を解析した。まず、脱タンパク処理前後のFT-IRスペクトル解析ならびに広角X線回折から、この腱がβキチンとタンパク質の複合体であることを確かめた。次に、未処理試料の放射光小角X線回折を行った。そして、赤道にd=4.09nmのブロードな回折を観察した。これは、タンパクマトリックス中におけるキチン微結晶の配列に由来するものとして現在解析をしている。また子午線にはd=16.0nm,8.33nm,5.11nmの3つの回折が観察された。これは、イカの腱のタンパク質が、キチンの繊維周期(1.0nm)のおよそ16倍の周期を有することを示している。また、縦断面の透過型電子顕微鏡観察からもタンパクのこの周期に相当するおよそ16nm周期の縞状構造が観察された。
現在、イカの腱に加え、ヒメバチ(Magarhyssa praecellens)の産卵管についてもタンパク質のアミノ酸分析、一次構造解析を進めている。また、繊維複合材料の調製のためその両末端にキチン微結晶への結合ドメインを持ったタンパク質を酵母の遺伝子組替え体を用いて合成中である。

報告書

(2件)
  • 2003 実績報告書
  • 2002 実績報告書

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公開日: 2002-04-01   更新日: 2016-04-21  

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