研究課題/領域番号 |
14657006
|
研究種目 |
萌芽研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
解剖学一般(含組織学・発生学)
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
内山 安男 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (10049091)
|
研究分担者 |
柴田 昌宏 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (10343253)
|
研究期間 (年度) |
2002
|
研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
|
配分額 *注記 |
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2002年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
|
キーワード | オートファジー / リソソーム / バルクタンパク質分解 / LC3 / 細胞質型LC3-I / 膜結合型LC3-II / Apg4 / リン脂質 |
研究概要 |
本研究では、様々な細胞や組織におけるバルクタンパク質分解活性を測定する目的で、オートファジー現象に必須なタンパク質であるLC3(microtubnle associate protein 1 light chain3)に注目し、その測定手段の開発を行った。このため、シグナルペプチドとヒスチジン-タグあるいはSタグ(Sペプチドは膵臓リボヌクレアーゼ由来のS-Proteinと高い親和性で結合する)をN末端に、GFPをC末端に付加したヒトLC3(Hisタグ-LC3-GFPあるいはS-タグ-LC3-GFP)キメラタンパク質をコードするDNAを作製した。これをバキュロウイルス-昆虫細胞(fs-9)に発現し、培養上清からニッケルあるいはS-proteinカラムを用いて同タンパク質を精製した。細胞に発現されたLC3は、C末端の5アミノ酸残基がApg4により切断され、その末端にGlyを有する細胞質型のLC3-Iとなる。オートファジーが誘導されると、このGlyにリン脂質が付加され、膜結合型のLC3-IIとなる。本キメラタンパク質を基質として、オートファジーが誘導される条件で培養したPC12細胞の細胞質成分と反応したところ、Sタグキメラタンパク質は、LC3-IおよびLC3-IIに変換されることが分かった。また、この反応が正確に起こっているかを調べるため、LC3の切断部位のGlyをAlaに置換したキメラタンパ質を作製して検討したところ、全く変換が進行しないことが分かり、Sタグ-キメラタンパク質はオートファジー活性の測定に応用できることが分かった。現在、各組織でオートファジー活性の測定をするために十分な量のリコンビナントタンパク質を作製すると共に、シグナルペプチドを持たない本キメラタンパク質をPC12細胞に発現して、細胞内でLC3-Iから-IIへの変換が生じるかも検討している。
|