研究課題/領域番号 |
14657009
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生理学一般
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
稲垣 暢也 秋田大, 医学部, 教授 (30241954)
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研究分担者 |
坂 信広 秋田大学, 医学部, 助手 (90333921)
山田 勝也 秋田大学, 医学部, 助手 (40241666)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2003年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2002年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 脂質膜輸送 / ABCA2 / ABCA3 / オリゴデンドロサイト / ミエリン / サーファクタント / ノックアウトマウス / グルココルチコイド |
研究概要 |
本研究では、ABC(ATP-binding cassette)蛋白のなかでも特に脂質膜輸送に関連すると予想されるABCAサブファミリーに属するABCA2とABCA3の機能を明らかにすることによって、脂質の膜輸送機構を明らかにすることを目的とする。申請者らはこれまでに、ABCA2がオリゴデンドロサイトに特異的に発現すること、ABCA3が、肺胞II型細胞のサーファクタント分泌ベジクルであるlamellar bodyに特異的に発現することを明らかにしてきたが、平成14年度には、1)A2蛋白の発現が、ラット脳の発達段階において、生後特に2週〜3週目にかけて急速に認められ、オリゴデンドロサイトのミエリン形成とよく一致することをABCA2とmyelin basic protein(MBP)の2重染色により明らかにした(Tanaka, et al. J. Comp. Neurol.2003)。この結果は、ABCA2がミエリン形成時においてミエリンの主たる構成成分である脂質の輸送に関与していることを強く示唆している。 2)ABCA2遺伝子ノックアウト(KO)マウスを樹立した。ホモKOマウスについても解析可能になった。 3)界面活性剤のBrij 98を用いることにより、ABCA2が細胞膜上の脂質膜ドメイン(ラフト)に存在することを明らかにした(投稿中)。 4)ABCA3のKOマウスを樹立する目的で、マウスABCA3遺伝子を単離し、ターゲティングベクターを作成した。 5)ABCA3蛋白の発現が、サーファクタントの合成と同様に、ラットの出生直前に急激に増大すること、グルココルチコイドにより発現が誘導されることを明らかにした。この結果は、ABCA3がサーファクタントの主たる構成成分である脂質の輸送に関与していることを強く示唆している
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