研究課題/領域番号 |
14657010
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生理学一般
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
久保 義弘 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (80211887)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2003年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2002年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | ATP受容体 / 発現密度 / 内向き整流性 / P2X2 / イオン選択性 / チャネルポア / ポア / ゲート / 構造変化 |
研究概要 |
P_2X型ATP受容体は、時間依存的にイオン選択性が変化することや、記録ごとにうち向き整流の強度がばらつくなどの特徴あるポアの性質を持つことが知られている。また、我々は本研究遂行過程において、その内向き整流性のばらつきが発現密度に相関することを見いだした。これを手がかりとして、P_2X受容体の種々の性質を発現レベルとの関連において解析し以下の知見が得られた。(1)P_<K+>/P_<Na+>の発現密度に依存した変化は観察されなかったが、P_<NMDG+>/P_<Na+>は発現密度と負の相関を示した。(2)内向き整流性の強弱は発現密度と負の相関を示した。脱分極パルス直後に観察される外向き電流(I_<initial>)は、経時的に減衰し定常レベルに(I_<steady>)に達した。I_<initial>およびI_<steady>の、内向き電流の大きさに対する割合はどちらもチャネルを高発現にすることによって増加した。(3)高濃度のATP(100microM)により弱い内向き整流性電流を呈する発現密度の高い細胞に、低濃度ATP(3microM)を投与するとその内向き整流性は増強した。(4)[ATP]・応答関係のKdの値は発現密度と負の相関を示した。Hill係数は発現密度に相関なく一定値2であった。(5)ポア上部の点変異I328Cにより上記の発現密度に依存したポアの性質の変化がほぼ消失した。 以上の結果をまとめると、「P2X_2受容体の内向き整流性等の性質は、膜上に存在する「開状態」のチャネルの密度に依存して動的に変化する。」と表現できる。我々は「ATP投与により開状態に入った、ごく近傍にあるP2X_2受容体チャネル間の相互作用によりポア上部においてなんらかの構造変化が起こり、ポアの性質やリガンド感受性が変わる。」というイメージでデータを説明できると考えている。
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