研究課題/領域番号 |
14657018
|
研究種目 |
萌芽研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
環境生理学(含体力医学・栄養生理学)
|
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
片渕 俊彦 九州大学, 大学院・医学研究院, 講師 (80177401)
|
研究期間 (年度) |
2002 – 2003
|
研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
|
配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2003年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2002年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
|
キーワード | 古典的条件付け / 疲労 / poly I:C / サッカリン水 / 発熱 / セロトニン / セロトニン1A受容体 / マイクロダイアリシス法 / 中枢疲労 / 条件づけ / Poly I : C / 無条件刺激 / 条件刺激 / テレメトリー |
研究概要 |
本研究の目的は、ラットを用い、中枢性疲労の古典的条件づけを試み、その成立によって、脳内に疲労または疲労感の発現に関与する神経回路が存在することを示し、さらに、条件づけの成立に関与する物質を同定することである。 腹腔内に送信器を留置し、テレメトリーシステムで体温、および自発活動量の持続的測定が可能なラットに、1日30分間の制限飲水(9:30〜10:00)を2週間以上行い、制限飲水に慣れさせた。ラットを2群にわけ、Paired群には、トレーニング日に水の代りにサッカリン水を与え、その直後にPoly I:C(1mg/kg)を腹腔内投与した。Unpaired群は、通常通り水を与えてPoly I:Cを投与した。Poly I:C投与後、両群で体温が一過性に上昇し、自発活動量はその後2日間は低下した。その後、トレーニング日の4日後をテスト日とし、Paired群に水の代わりにサッカリン水を与えたところ、体温が一過性に有意に上昇し、その後自発活動量の低下が約1日間観察された。一方、Unpaired群にも、サッカリン水を与えたが、発熱、および自発活動量の低下は観察されなかった。従って、発熱とともに、活動量の低下が条件づけされたと考えられた。条件づけを学習したラットに、テスト日のサッカリン水投与直前に、セロトニン受容体1Aアゴニストを投与すると、サッカリン水による体温上昇、および活動量の低下が阻害された。また、あらかじめ前頭前野に刺入しておいた透析チューブで細胞外液を回収し、in vivoマイクロダイアリシス法でセロトニン濃度を測定したところ、条件付け時にセロトニン濃度が低下していることが明らかになった。以上から、Poly I:Cによる条件付けにおいて、セロトニン系の関与が示唆された。
|