研究課題/領域番号 |
14657053
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
実験病理学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
小林 正伸 北海道大学, 遺伝子病制御研究所, 助教授 (80241321)
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研究分担者 |
小林 隆彦 北海道大学, 医学部附属病院, 講師 (80333607)
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研究期間 (年度) |
2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2002年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
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キーワード | Hypoxia / HIF-1 / AMF / MMP-9 / 血管新生 / adrenomedullin |
研究概要 |
DNA microarrayにて低酸素下で発現亢進する転移関連遺伝子を探索した。 その結果、Liottaらによって見出されていたautocrine motility factor (AMF)やMMP-9、e5T4 onco-fetal proteinが低酸素下で発現亢進する遺伝子であることを見出した。これらの遺伝子のうちautocrin motility factorについては、各種の癌細胞において低酸素下で誘導されそれらの癌細胞の運動能を亢進させることを報告した(Br J cancer, 2002)。 またdominant negative HIF-1α遺伝子導入膵癌細胞株ではAMFの発現亢進が完全に抑制され、運動能も抑制された。これらの結果はdominant negative HIF-1αの有用性を示唆する。 また申請者は、低酸素下で誘導される新しい血管新生因子adrenomedullinを見出し、adrenomedullin antagonistにて腫瘍増殖を完全に抑制できることを報告した(Oncogene, in press)。これらの事実は、膵癌細胞のアポトーシス耐性や転移においてHIF-1蛋白が重要な役割を果たしていることを示唆する。 またHIF-1の機能を抑制することによって癌組織の増殖や転移を抑制し、抗癌剤の効果増強が得られる可能性が考えられた。そこで、HIF-1の機能を抑制できる薬剤探索のためにHIF-1のbinding siteであるHREを含むルシフェラーゼ発現ベクターを作製した。現在活性分子を探索中である。
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