研究課題/領域番号 |
14657065
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
寄生虫学(含医用動物学)
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研究機関 | 国立感染症研究所 |
研究代表者 |
小林 睦生 国立感染症研究所, 昆虫医科学部, 部長 (00118473)
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研究分担者 |
内田 桂吉 順天堂大学, 医学部・生物学教室, 講師 (40053368)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2003年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2002年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | デング熱媒介蚊 / ヤブカ寄生原虫 / 外来遺伝子導入 / 防除 / ネッタイシマカ / ヒトスジシマカ / Ascogregarina spp. / 交尾行動 / Ascogregarina / オーシスト / スポロゾイト |
研究概要 |
デング熱媒介蚊の新しい防除法の確立のために、ネッタイシマカおよびヒトスジシマカに寄生する原虫であるAscogregaria spp.の生物学的観察および解析を行い、外来遺伝子導入に必要な関連分子の解析を行った。また、外来遺伝子の候補分子の検索として、ヤブカ類の交尾行動の観察を行った。 ヤブカ寄生原虫に関しては、宿主特異性が高く、大量に感染させることによって感染ステージであるオーシストを多数回収可能で、低温や乾燥に強く、長期保存も可能である。これら原虫のrDNAのSSU領域をPCR法で増幅し、塩基配列を解析し、両種の配列の違いを明らかにした。また、遺伝子導入のために強力なプロモーター検索のために、HSP70遺伝子の解析を行い、部分配列を得ることができた。これらの解析から、Ascogregarinaは人体寄生の原虫類(Toxoplasma等)が属するアピコンプレクス門に位置付けられることが明らかとなった。 寄生原虫への外来遺伝子の導入に関しては、生理機能や行動を攪乱する物質で、低分子であることが望まれる。今回、ヤブカの交尾行動に関して基礎的な観察を行った。交尾が1回のみで、その後雌は雄に対して交尾拒否を示す種類が知られている。ヒトスジシマカの羽化成虫を用い、経時的に交尾の有無および回数をビデオ録画で記録した。その結果、羽化後1-2日の若い成虫では交尾率が低く、4日以上経過した成虫で頻繁に交尾が行われる事、雌は明らかに複数回交尾をすることが明らかとなった。2回目以降の交尾で実際精子が雌の受精嚢に移行しているかは不明である。ネッタイシマカでも同様の実験を行い、交尾行動を詳細に観察して、交尾拒否行動が見られるか明らかにしたい。なお、導入する外来遣伝子の候補分子をより広範に検索することが重要と考えられた。
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