研究課題/領域番号 |
14657076
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
ウイルス学
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
足立 昭夫 徳島大学, 医学研究科, 教授 (90127043)
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研究分担者 |
小山 一 徳島大学, 医学研究科, 助教授 (80109074)
藤田 美歌子 徳島大学, 医学研究科, 助手 (00322256)
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研究期間 (年度) |
2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2002年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
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キーワード | HIV-1 / SIVmac / HSIV / Gag |
研究概要 |
ヒトエイズの動物モデルを確立するためには、サルに感染可能でエイズ発症能力のあるHIV-1を作製することが肝要である。これまでに得られた成績から、サル細胞へのトロピズムを決定しているウイルス遺伝子はgagキャプシド(CA)領域とされている。本研究では、site-specific mutagenesis法によりHIV-1の感染性分子クローンのgag CA領域にSIVmacの対応する領域を導入し、カニクイザルやアカゲザルに感染性がありかつエイズ発症能のあるハイブリッドウイルス(HSIV)を作製することを目指した。 HIV-1 CA領域の全般にわたって合計49種類のHSIVクローンを構築し、塩基配列を確認した上で、これらウイルスクローンの基本的性状を解析した。293T細胞へのトランスフェクションでは、全てのクローンが逆転写酵素活性で見るかぎりウイルス粒子を産生した。次に、これらのクローンの感染能を種々のHIV/SIVに極めて感受性の高いM8166細胞で検討した。18種に感染性があり、うち6種が比較的良く増殖した。ループ領域でのハイブリッドウイルスに感染性の高い傾向が認められ、かつ、感染性のあるクローンはCA内でクラスターを形成する傾向にあった。しかし、サルリンパ球細胞株HSC-Fでは、これら6種の感染性の高いクローンを含め全てのHSIVが増殖不能であった。 これらの成績は、HIV/SIVにおいてはCA領域内の遺伝子組み換えにより容易に感染性が失われることやCA内に機能的に保存されている領域があることを示しており、目標とするHSIVのデザインに反映し得る。
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