研究課題/領域番号 |
14657078
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
免疫学
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
斉藤 隆 千葉大学, 大学院・医学研究院, 教授 (50205655)
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研究期間 (年度) |
2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2002年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
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キーワード | 分子シャペロン / NFAM / カルネキシン / キメラ分子 / NFAT / シャペロン |
研究概要 |
本研究では、ERシャペロンであるカルネキシン(CNX)が細胞表面に発現しているという発見に基づいて、これがどのような分子と会合し、その機能は何か、を解析することを目的とした。これまで、カルネキシンは、TCRβ、pTαと会合することが解っていたが、今回、転写因子NFATを活性化する分子としてクローニングした新規遺伝子NFAM-Cが細胞表面でカルネキシンと会合することが判明し、NFAM-CとCNXの会合について解析した。 (1)NFAM-Cの細胞外ドメイン、細胞内ドメインをMHCクラスIと置き換えたキメラ分子を作製し、CNXとの会合を調べたところ、NFAM-Cの細胞外ドメインを介してCNXと会合していることが示された。そこで、細胞外ドメインのGST融合蛋白が会合するかどうかについても調べたが、ポジティブな結果は得られず、相互作用に立体構造が重要である可能性が示唆された。 (2)CNXが欠損している細胞株CEM-NKRにNFAM-Cをトランスフェクションし、NFAM-Cの発現がCNX依存性かどうかを解析した結果、CEM細胞でもNFAN-Cが細胞表面に発現することが判明した。この結果から、CNXとの会合は、NFAM-Cの細胞表面発現には不可欠でなく、より機能的な会合と考えられる。或いは、CEM細胞では、CNXの替わりに、異なるシャペロンが代用されている可能性も考えられる。 一方、CNX自体が細胞表面に発現するためには、糖鎖を持つ分子との会合が必要なことは、CNXの糖鎖結合ドメインを欠損させた変異CNXの細胞表面発現が顕著に低下することから明らかになった。 CNX-NFAM-C会合の生理的機能を検索するために、マクロファージの貧食能や、アポトーシスとの関係、細胞接着の可能性、など検討したが、現在までには明らかにすることができず、今後の検討課題となった。
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