研究課題/領域番号 |
14657114
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
内科学一般
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
小池 隆夫 北海道大学, 大学院・医学研究科, 教授 (80146795)
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研究期間 (年度) |
2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
2002年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
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キーワード | CTLA-4 / 可溶性CTLA-4 / 自己免疫疾患 / 免疫抑制療法 / 調節性細胞 |
研究概要 |
SLEなどの自己免疫疾患では、多様な自己抗原に対するT細胞の異常活性化が存在すると考えられている。CD80(86)/CD28を介したT細胞活性化の共刺激シグナルにおいて、CTLA-4はCD80(86)/CD28系への競合的作用などを介して、T細胞の活性化を調節と個体の免疫系の抑制的調節に働くと推定されている。また、CTLA-4の細胞外ドメインと免疫グロブリンのキメラ蛋白であるCTLA-41gが作製され、自己免疫疾患モデルマウスなどにおける免疫抑制作用が示されてきた。 一方、申請者は活性化T細胞の抑制化に関与するCTLA-4の可溶体すなわちsCTLA-4が生体内に存在することを発見した。この蛋白にも免疫調節分子としての生理活性が確認されれば、中和抗体が出現しにくいと考えられる本物質は自己免疫疾患治療などへの応用を期待しうる。そこでこの蛋白の生理活性の検討を本萌芽的研究で行った。 申請者の検討で、正常人の末梢血リンパ球にもsCTLA-4のmRNAの発現を認めた。sCTLA-4をヒト末梢血リンパ球からクローニングし、Baculovirusの系を用いてrecombinant sCTLA-4 (rsCTLA-4)を作製し、自己免疫疾患自然発症マウスへの投与を含む検討を実施中である。これらと平行し、生体内で免疫調節作用を司るCD25+CD4+ T細胞の機能におけるCTLA-4の役割を検討するため、CTLA-4遺伝子操作マウスにおけるT細胞の機能を解析した。この結果CTLA-4TgマウスではCD25+CD4+ T細胞の数的減少が認められ、また機能的解析からもCTLA-4がCD25+CD4+ T細胞の抑制的作用に重要な役割を果たすことが証明された。現在この過程におけるrsCTLA-4の抑制作用を含めた検討を継続中である。
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