• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

転写因子コアクチベーターTBP1ドミナントネガテイブ体による肝癌増殖抑制

研究課題

研究課題/領域番号 14657126
研究種目

萌芽研究

配分区分補助金
研究分野 消化器内科学
研究機関群馬大学

研究代表者

森 昌朋  群馬大学, 医学部, 教授 (80174382)

研究分担者 佐藤 哲郎  群馬大学, 医学部, 助手 (40302484)
高木 均  群馬大学, 医学部, 助教授 (20251093)
研究期間 (年度) 2002 – 2003
研究課題ステータス 完了 (2003年度)
配分額 *注記
2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2003年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2002年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
キーワード転写共役因子 / プロテアソーム / 肝臓癌 / 核内受容体 / プロテアソーム阻害剤 / 甲状腺ホルモン受容体 / アンドロゲン受容体 / ヒストン
研究概要

Tat-binding protein-1 (TBP-1)は1型ヒト免疫不全ウイルスの強力な転写活性化因子であるTatに結合する蛋白として同定され、その後ユビキチン化された細胞内蛮白を分解する26Sプロテアソームの19S制御サブユニットの構成蛋白であることが判明している。近年、核内ホルモン受容体によるリガンド依存性転写活性化にこのプロテアソーム系が関与する可能性が示唆されており、ホルモン感受性癌細胞においてこのプロテアソーム系が過剰発現していることも明らかとなっている。本研究では、TBP-1ならびに、TBP-1に結合する機能未知の蛋白TBP-1-interacing protein(TBPIP)の核内ホルモン受容体転写活性化における役割について更に検討を進めた。TBP-1はヒトにおいて肝臓を含む種々の正常組織にユビキタスに発現していたが、TBPIPは睾丸のみに発現を認めた。ヒト肝細胞癌において、健常部に比しTBP-1、TBPIPともに過剰発現していることが判明した。TBP-1は、甲状腺ホルモン受容体に特異的な転写共役因子であることを以前報告したが、TBPIPの特徴的な組織発現様式より、TBP-1がアンドロゲン受容体(AR)の共役因子としても機能する可能性が考えられ、実際にTBP-1、TBPIPともにARによるリガンド依存性転写活性化を容量依存性に増強し、両者は相乗的に作用した。GST pull-down法において、TBP-1、TBPIPともにARに直接結合し、TBP-1とTBPIPが直接結合することも確認した。変異TBP-1を用いて解析した結果TBPIPはTBP-1のアミノ末端側に存在するcoiled coi1領域に結合することが判明した。TRやARによるリガンド依存性転写活性化におけるプロテアソーム系の役割を検討する目的で、プロテアソーム阻害剤MG132の両核内受容体による転写活性化に及ぼす影響を検討した。MG132は、TRならびにARによるリガンド依存性転写活性化を有意に抑制し、更にTBP-1やTBPIPによる転写増強作用も強く阻害した。以上の成績より、TBP-1ならびにTBPIPはTRやARに直接結合し、それらの転写活性型共役因子として機能し、その作用には細胞内蛋白分解系であるプロテアソーム系が関与することが示唆された。ヒト肝癌細胞においてTBP-1、TBPIPの過剰発現が認められている事から、プロテアソーム阻害剤が肝細胞癌に対しホルモン感受性転写活性化機構を阻害するごとにより抗癌効果が得られる可能性が示唆された。

報告書

(2件)
  • 2003 実績報告書
  • 2002 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Horiguchi K, Tomizawa Y, Tosaka M, Ishiuchi S, Kurihara H, Mori M, et al.: "Epigenetic inactivation of RASSF1A candidate tumor suppressor gene at 3p21.3 in brain tumors."Oncogene. 22. 7862-7865 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] Monden T, Yamada M, Ishii S, Hosoya T, Satoh T, et al.: "Leucine at codon 428 in the ninth heptad of thyroid hormone receptor beta1 is necessary for interactions with the transcriptional cofactors and functions regardless of dimer formations."Thyroid. 13. 427-435 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] Yamada M, Satoh T, Mori M: "Mice lacking the thyrotropin-releasing hormone gene : what do they tell us?"Thyroid. 13. 1111-1121 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] Satoh T, Mori M, et al.: "Activation of peroxisome proliferator-activated receptory stimulates the growth arrest and DNA-damage inducible 153 gene in non-small cell lung carcinoma cells"Oncogene. 21. 2171-2180 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] 佐藤哲郎, 森 昌朋 他: "Human immunodeficiency virus type I Tat binding protein-1は甲状腺ホルモン受容体の転写活性化因子として機能する"ホルモンと臨床. 40. 67-73 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] 登丸琢也, 佐藤哲郎, 森 昌朋 他: "レチノイドによる視床下部TRH遺伝子および下垂体TSHβ遺伝子発現の制御"ホルモンと臨床. 51. 37-40 (2003)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書

URL: 

公開日: 2002-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi