研究課題/領域番号 |
14657129
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
消化器内科学
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
榎本 信幸 東京医科歯科大学, 医学部附属病院, 講師 (20251530)
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研究分担者 |
坂本 直哉 東京医科歯科大学, 医学部附属病院, 助手 (10334418)
黒崎 雅之 東京医科歯科大学, 医学部附属病院, 助手 (10280976)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2003年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2002年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | C型肝炎ウイルス / レプリコン・システム / 分子標的治療 / ウイルスベクター / 抗ウイルス療法 / Small interfering RNA / 感染レセプター / インターフェロン / レプリコン / 慢性肝炎 / 肝癌細胞 |
研究概要 |
本研究は、新たなHCV増殖系であるHCV replicon系を応用して、細胞内でのHCV-RNA遺伝子複製過程を制御する分子群を同定することを目的として行われ、今年度次の成果を得た。1.HC-J4株から独自に構築したレプリコンにおいて、NS5A領域の特定のアミノ酸変異を有するクローンが高レベルのゲノム増殖を生じることを明かにした(J Viral Hepatitis 2004 in press)。2.キメラ・リポーター発現レプリコンを用いたウイルス増殖定量システムを構築し、インターフェロン、リバビリン等の薬剤を用いたウイルス増殖抑制効果の定量的解析の結果を報告した(J Infect Dis2004 in press)。3.宿主遺伝子を特異的に破壊するsmall interfering RNA(siRNA)の効果を解析するためHCVゲノムを標的とするsiRNAを構築し、レプリコン発現細胞に導入したところ、強い遺伝子破壊効果(最大96%)が認められた。さらに、細胞内でヘアピン型siRNAを発現するDNAプラスミドベクターを構築し抑制効果を確認した。4.インターフェロン誘導遺伝子の発現を制御するinterferon regulatory factor(IRF)1及びIRF-3を遺伝子導入することにより、レプリコン増殖が著明に抑制された。またIRF-3をsiRNAにより抑制したところHCV増殖が上昇し、細胞内においてIRFの機能がウイルス持続感染増殖に密接に関与することを見いだした(論文投稿中)。 本研究により同定される分子群はいずれもHCV研究あるいは治療開発の新しい分野への展開が期待できるものであり、今後さらにウイルス増殖に関与する宿主蛋白の同定、抗ウイルス療法の新たな標的分子の探索を遂行して行く。
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