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心不全治療の新しい標的としての増殖因子HB-EGF

研究課題

研究課題/領域番号 14657169
研究種目

萌芽研究

配分区分補助金
研究分野 循環器内科学
研究機関大阪大学

研究代表者

堀 正二  大阪大学, 医学系研究科, 教授 (20124779)

研究分担者 豊福 利彦  大阪大学, 医学系研究科, 助手 (60322179)
北風 政史  国立循環器病センター, 生理機能検査部, 部長 (20294069)
研究期間 (年度) 2002
研究課題ステータス 完了 (2002年度)
配分額 *注記
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2002年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
キーワード心肥大 / 心不全 / 増殖因子 / プロセシング / 遺伝子改変マウス
研究概要

本研究はEGFファミリー増殖因子であるHB-EGFの心臓における作用と心肥大、心不全のメカニズムの解明、治療への応用を目的に開始された。7回膜貫通型受容体のリガンドであるカテコラミンやアンジオテンシンなどは心肥大をきたすことが知られている。我々はこの心肥大シグナルの過程において、心筋細胞上の膜結合型HB-EGFの遊離が重要な働きをすることを見出した。このことはHB-EGFの遊離阻害をきたす薬剤KBR-7785やHB-EGFの中和抗体により上記生理活性物質の心肥大シグナルが一部阻害されたことにより示された。そこで本年はHB-EGFの遺伝子欠損マウスを作成し心臓の発生、機能に与える影響を検討した。全身でHB-EGFを欠損したマウス(HB-EGF-/-マウス)は意外なことに心臓のみに表現型が現れた。HB-EGF-/-マウスは野生型マウスに比し、心不全をきたし、早期に死亡した。心臓超音波検査では生後約8週ごろより徐々に心臓内腔の拡大および心室壁運動の低下をきたした。組織では心筋の変性像が見られたが炎症細胞浸潤等は見られず、ヒト拡張型心筋症に類似した組織像であった。以上のことよりHB-EGFは心肥大のシグナルにかかわる因子であるがその欠損は逆に心臓の代謝障害をきたすことが示された。このことはHB-EGFの心筋細胞維持における重要性を示唆しており、心不全の病態にも関与することが予想される。今後はこのマウスを使用しさらに心不全の病態解析をおこなうとともに、心筋生存因子としての機能を有するとおもわれるHB-EGFの心不全治療への応用を検討していく予定である。

報告書

(1件)
  • 2002 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Seiji Takashima, Hori Masatsugu et al.: "Heparin-binding EGF-like grwoth factor and ErbB signaling is essential for heart function"Proceedings of the National Academy of Science of the USA. 100. 3221-3226 (2003)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書

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公開日: 2002-04-01   更新日: 2016-04-21  

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