研究分担者 |
中津 可道 九州大学, 大学院・医学研究院, 助教授 (00207820)
佐々木 茂貴 九州大学, 大学院・薬学研究院, 教授 (10170672)
續 輝久 九州大学, 大学院・医学研究院, 教授 (40155429)
酒井 康成 九州大学, 大学病院, 医員
井原 健二 九州大学, 大学院・医学研究院, 助手 (80294932)
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研究概要 |
1.変異GFP発現細胞を用いた遺伝子修復モデル(原・續・中津・酒井) ナンセンス変異を有する変異GFP発現プラスミド,およびその変異点に特異的なアンチセンス・オリゴヌクレオチド(45-mer)をHeLa,HT-1080,およびMCF-7細胞に導入した.オリゴヌクレオチドの導入条件としてS化修飾やオリゴヌクレオチド濃度,さらにプラスミドとオリゴヌクレオチドの加温処理(アニーリング反応)などの効果について検討したが,GFP(緑色)蛍光を復帰した細胞は得られなかった. 2.hprt遺伝子の点変異導入(原・酒井) ダイレクトシークエンス法によってHT-1080細胞が野生型hprt遺伝子を有すること,またこの細胞が6-チオグアニン感受性であることを確認した.そこでhprt遺伝子内の標的部位にナンセンス変異(R51X)を誘発させる,45-merのオリゴヌクレオチドを設計し,HT-1080細胞に導入した.HT-1080母数あたりの6-チオグアニン耐性コロニー数を計測し,オリゴヌクレオチドによるhprt遺伝子の部位特異的な変異頻度を求めた.その結果,オリゴヌクレオチド導入後のhprt遺伝子の変異頻度(3.3x10^<-6>)は,自然突然変異頻度(2.5x10^<-6>)と同一レベルであった.また形成されたコロニーについて塩基配列を確認したが,オリゴヌクレオチドによる部位特異的な点変異は認めらなかった. 3.種々のオリゴヌクレオチドの合成(佐々木) 6位をニトロ化した修飾グアニンを含有するオリゴヌクレオチド(DNA)を化学的に合成し,水溶液中で相補鎖DNAと二本鎖を形成させたところ,修飾グアニンの対側のシトシンが容易にチミンに変化することを見いだした.
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