研究課題/領域番号 |
14657214
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
放射線科学
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
芝本 雄太 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 教授 (20144719)
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研究分担者 |
西本 清一 京都大学, 工学研究科, 教授 (10115909)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2003年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2002年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | 低酸素細胞 / 放射線活性型 / 5-フルオロデオキシ-2'-ウリジン / プロドラッグ / フルオロデオキシウリジン / 放射線増感剤 / 放射線還元 |
研究概要 |
当研究は、我々が開発を行ってきた低酸素状態での放射線照射によって活性化される5-フルオロデオキシ-2'-ウリジン(FdUrd)のプロドラッグを改良しその化学的特性と生物効果について検討を行うことを目的とした。昨年度までの研究で、FdUrdのプロドラッグを数種類合成したので、本年度は、これらの化合物について、まずin vitroでの検討を行った。その結果、水溶液中においては、低酸素下放射緑照射によって5-FUのプロドラッグと同等に活性化されることが判明した。 しかし培養液中においては、FdUrdの遊離は側鎖の構造によって大きく異なるとともに、水溶液中に比べて全般的に減少した。これは培養液中に含まれるアミノ酸が水和電子と結合するためと考えられた。培養液中でFdUrdの遊離比率が最も高かったOFU106について、その効果を詳細に検討した。 In vitroでは、OFU106を培養細胞に接触させ、ともに低酸素状態としてから照射を行い、その後24時間細胞と接触を続けた場合、顕著な殺細胞効果の増強が認められた。増感率は0.04mMの濃度において1.35-1.4、0.2mMの濃度において1.45-1.5であった。in vivoのEMT6実験腫瘍に対しでは、放射線単独に比べてプロドラッグと放射線の併用によって軽度の腫瘍増殖遅延を認めたが、臨床応用のためには効果は不十分と考えられた。したがって、さらにMMCなどの強力な抗癌剤のプロドラッグ化の研究が必要と考えられた。
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