研究課題/領域番号 |
14657220
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
放射線科学
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研究機関 | 奈良県立医科大学 |
研究代表者 |
高橋 昭久 奈良県立医科大学, 医学部, 講師 (60275336)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2003年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2002年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | SAGE / p53 / アポトーシス / 高LET放射線 / 新規遺伝子 / クローニング / マイクロアレイ |
研究概要 |
これまでに我々は高LET放射線ではp53遺伝子に関係なく細胞死(アポトーシス)を引き起こし、X線に比べて癌細胞に高い殺細胞効果をもたらすことを見出している。そこで高LET放射線に曝された細胞において発現する遺伝子の中から、p53非依存的にアポトーシス誘導にかかわる遺伝子を同定し、治療に利用することを目的とした。 p53欠失ヒト肺癌細胞(H1299)を用いて、高LET放射線(炭素線100KeV/μm)照射3時間後に発現する遺伝子(mRNA)の塩基配列をSAGE法により決定した。対照として低LET放射線(X線)照射3時間後に発現する遺伝子についても調べ、非照射細胞から1167個、低LET放射線(X線)照射細胞から1241個、高LET放射線(炭素線100KeV/μm)照射細胞から1345個のcDNA断片タグについて塩基配列を明らかにした。全世界的な協力によって作製されているDNA配列データベースを検索しながら、何の遺伝子がいつどれくらい発現するか、あるいはこれらの遺伝子は放射線という刺激に対して発現が抑制される、あるいはこれらの遺伝子は発現量を変えない、といったプロファイルを作成した。高LET放射線に特異的に発現が促進された遺伝子を7個、逆に抑制された遺伝子を5個明らかにした。それぞれに未知のcDNA断片タグが含まれており、現在これらの高LET放射線に特異的な遺伝子の同定と、機能解析について調査中である。さらに、同時進行で3万個の遺伝子についてcDNAマイクロアレイを用いた実験結果と併せて解析中である。
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