研究課題/領域番号 |
14657238
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
血液内科学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
佐々木 毅 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (50110656)
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研究分担者 |
石井 智徳 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (10282138)
宮村 耕一 東北大学, 病院・講師 (70323029)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2003年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2002年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 遺伝子導入 / CD34細胞 / 抗DNA抗体 / ScFv抗体 / 造血幹細胞 |
研究概要 |
1.ヒトモノクロナル抗DNA抗体産生B細胞クロン0-81より得たV_H遺伝子を鋳型としたプラスミドを作成し、これを大腸菌による発現系に組み込み、これよりにより抗DNA抗体ScFv抗体(抗DNA-ScFv抗体)を得た。 2.ELISA法により抗DNA-ScFv抗体はDNAと特異的に反応することを認めた。すなわち検索した範囲内では抗DNA-FcFv抗体はDNA以外の他の抗原とは有意の結合を示していない。 3.全身性エリテマトーデス血清IgGよりDNAカラムを用いて抗DNA抗体(SLE-抗DNA抗体)を精製した。SLE-抗DNA抗体は、T細胞他の細胞に直接的に侵入しうる能力があることを見出した。これは抗原抗体反応によるものではなく、陽性荷電である抗DNA抗体の特異によるものと推定された。この現象はSLE抗DNA抗体にのみ認められ、正常人由来のIgGでは認められなかった。この事は、抗DNA抗体を介して遺伝子(DNA)を細胞内に導入しうる可能性を示唆する。これを確認するために抗DNA ScFv抗体をビオチン化した後にDNAと反応し、結合物を得た。これをT細胞株Jarkatと共存させたところ、DNAに結合した抗DNA-ScFv抗体が細胞内に侵入することをconfocal microscopy studyにより確認した(遺伝子の細胞導入が可能とされる)。 4.モノクロナル抗CD34抗体と抗DNA-ScFv抗体をカルボジイシド結合した後に骨髄細胞と反応したところ、結合物は骨髄サンプル中のCD34細胞に選択的に結合することをフローサイトメトリー解析により認めた。 5.モノクロナル抗CD34抗体V遺伝子にタグの遺伝子をつけCD34-ScFv-Tagを発現する試みを行った。しかし、充分に活性のあるScFv抗体を採取できず、当初の最終目標であるCD34-ScFv-Tg-抗DNA-ScFv抗体結合DNAによるCD34陽性細胞への遺伝子は達成できなかった。しかし、方法論的には可能であると推測された。
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