研究課題/領域番号 |
14657245
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
血液内科学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
金倉 譲 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (20177489)
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研究分担者 |
柴山 浩彦 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (60346202)
水木 満佐央 大阪大学, 医学系研究科, 講師 (80283761)
松村 到 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (00294083)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2003年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2002年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | テロメラーゼ / 造血幹細胞 / c-Myc / 自己複製 / 不死化 / Notch / HOXB4 / サイトカイン / 細胞接着 / TERT |
研究概要 |
テロメアとは染色体末端部分に存在する(TTAGGG)nの繰り返し配列である。DNA合成の際に再生されず、細胞分裂を繰り返すと短縮していき、細胞分裂の回数を規定している。造血幹細胞は自己複製能と多分化能を有し、個体の生存期間、造血幹細胞集団を維持しつつ血液細胞を供給するが、この細胞集団は一般の正常体細胞とは異なり、テロメア配列を補充するテロメラーゼ活性を有している。 本研究においては、造血幹細脚の自己複製・不死化機構とその際のテロメラーゼ活性の制御機構について解析を行い、以下の結果を見出した。 1.マウス骨髄より単離したLin^-Sca-1^+の造血幹細胞に活性型NotchやHOXB4を導入すると、自己複製がもたらされ、この際にはテロメラーゼ活性の上昇が認められた。 2.Notch、HOXB4による自己複製の際の各種細胞周期制御分子の発現変化を調べたところ、G1/S期に関わる細胞周期制御分子の中でcyclin D1やE2F1などと比較してc-mycの発現上昇が最も早期から認められた。また、両分子はルシフェラーゼアッセイにおいてC-mycプロモーターを活性化した。 3.マウス造血幹細胞に4-hydrxytamoxifen(4-HT)によってc-Mycの活性が誘導可能なc-Mycと変異型エストロゲン受容体(ERT)のキメラ分子c-Myc/ERTを導入したところ、c-Myc/ERTは造血幹細胞に自己複製をもたらし、テロメラーゼ活性を上昇させた。 以上の結果から、Notch、HOXB4による造血幹細胞の自己複製、テロメラーゼ活性の制御において、c-Mycが中心的な役割を担うと考えられた(J.Biol.Chem.,in revision)。
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