研究課題/領域番号 |
14657270
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
代謝学
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
竹内 利行 群馬大学, 生体調節研究所, 教授 (00109977)
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研究分担者 |
的崎 尚 群馬大学, 生体調節研究所, 教授 (80252782)
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研究期間 (年度) |
2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2002年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
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キーワード | PTHrP / MAPキナーゼ / MAPキナーゼ特異的ホスファターゼ / 膵β細胞 / インスリン発現 / JNK |
研究概要 |
PTHrPはcAMP経路を介してインスリン含量とそのmRNA発現を増加させる。この効果はラット膵島や継代数の少ないMIN6細胞で顕著に見られる。我々は、PTHrP/cAMP経路がMAPキナーゼ特異的ホスファターゼ(MKP)群を高発現させることと、MKPがインスリン発現を増加させ、β細胞を長期生存させることを見出した。MKPは現在9種類知られており、各MKP特異的プライマーによるPCRで、膵β細胞では少なくとも5種類のMKPが発現していた。このうちMKP-1のみがPTHrPで誘導されることをノザンブロットで確認した。β細胞でMKPのターゲットとなるMAPキナゼをそのインヒビターで調べた。ERK1/2に特異的なPD98059はインスリン発現に影響を与えなかった。しかしP38とJNKに特異的なSB203585はインスリン発現を上昇させ、そのdoseとp38及びJNKのリン酸化型の解析からSB203585の効果はJNKの阻害によると推測された。そこでJNKを特異的に阻害するSP600125をMIN6に作用させるとインスリン量とインスリンmRNAが用量依存的に増加した。MKP-1をアデノウィルスベクターでβ細胞に導入すると、β細胞は長期生存するのみならずインスリン発現が増加した。ところでMKP-1の阻害剤Ro-31-8220はMKP-依存的インスリン発現を完全に抑制した。従ってMKP-1が成熟β細胞のインスリン発現を制御していることが明らかとなった。
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