研究概要 |
DLA-DRB1 homozygous犬はbeagleと家系の3代目で2系統、aa系(雄1、雌3)、dd系(雄2、雌1)(祖父ab、祖母cd)、mongral犬で1系統、ee系(雄1、雌1)(H15年3月)。この中beagle犬の4代目でlinestに成功した(H15.2月7日生、dd-type、雄2、雌2)、mongral犬では3代目で1系統ee系(祖父ef、祖母gh)で交配待機中。手法はPCR-SSCP法、リンパ球混合培養法、第一代祖父・母・間交互免疫した抗血清によるリンパ球障害試験、direct sequencing法により確認している。今年度は、direct sequencingの塩基配列をもとにすでに公表されているDLA-DRB1のsequenceのDRB1,00101〜03001の各々と比較検討し、上記命名した遺伝子型a-type,00101,b-type,01501/02,c-type,00102,d-type,01901の塩基配列の相違をもとにして、typing primerを20merのForward Primer 4種、Reverse Primer 1種を設計して用い、PCR reaction productの調整、Agarose gelによる電気泳動を行ない比較したところ、上記homozygotes dd-typeとaa-typeは明確に表示区別することができた。したがって今後、本家系のdd-typeとaa-typeのhomozygotesは本実験系のDNA-PCR productsを上記primerを用いてPCR増幅し、電気泳動すれはhomozygotesを同定することが可能となった。また上記抗血清によるcytotocicity testによる結果はPCR・SSCPの結果と一致したが、さらに各免疫個体の血小板で吸収した上清および血小板に附着したクラスI抗体を溶出した抗体を用い、クラスI、クラスIIのtypingが可能になった。今回作出したhomozygotesは、クラスI、クラスIIが一致したものと判定した。現在、免疫沈降法によってクラスI抗体を明確にすることが出来た。今後、交配および維持は、犬の繁殖施設に譲渡する計画を進めている。本beagle家系の4代目のhomozygousのlineは、雄2、雌2であり、line化の自途はついている。尚今回の研究ではhomozygotesの作出法とその同定法を確立したが、この成果は、本年9月欧州移植学会で発表の予定である。さらに本件のhomozygotesの作製法については、特許申請を準備中である。Homozygotesを用いた移植実験は現在、皮膚移植実験を移行中であり、今後、予定しているhomozygotesを用いた移植実験の対照となる。
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