研究課題/領域番号 |
14657293
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
外科学一般
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研究機関 | 国立成育医療センター(研究所) |
研究代表者 |
梨井 康 国立成育医療センター(研究所), 移植・外科研究部, 室長 (60321890)
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研究分担者 |
藤野 真之 国立感染症研究所, エイズ研究センター第二研究グルー, 研究員 (50392329)
奥山 虎之 国立成育医療センター(研究所), 遺伝診療科, 医長 (40177192)
江端 智彦 順天堂大学, 医学部免疫学講座, 助手 (30343487)
鈴木 盛一 国立成育医療センター研究所, 移植・外科研究部, 部長 (00111386)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2004年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2003年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2002年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 再生医学 / 臍帯血 / 肝細胞 / 造血幹細胞 / 間葉系幹細胞 / 肝障害 / アデノウイルスベクター / アデノウィルスベクター |
研究概要 |
本研究では、(1)造血幹細胞の分離方法確立の検討:Auto MACS(自動磁気分離装置)を用い、99%の高精度の臍帯血由来造血幹細胞の分離システムを確立した。これらの細胞をNOD/Scidマウスに投与し、術後2〜3ヶ月後に骨髄と脾臓を摘出し、細胞を抗ヒトCD45抗体の染色およびFACS解析によって血球系細胞への分化の確認が出来た。(2)造血幹細胞の肝細胞への分化誘導の検討:Radiation障害のみのマウスでは人アルブミン陽性細胞は切片中にごくわずかに認められるのみであった。一方、FasLを用いた肝障害を与えた群はradiationのみの群に比ベアルブミン陽性細胞は増加を認めた。CD34^+, CD34^-での結果では両群ともに人アルブミン陽性細胞がみとめられ有意差は認められなかった。また、肝細胞に発現するalbumin, AFP, transferrin glutamine synthetaseヒト遺伝子のプライマを用いて、各条件下のマウス肝臓組織中のヒト由来肝細胞の存在をRT-PCR法、FISH法を用いて検討を行い、マウス肝組織中ヒト臍帯血由来の造血幹細胞から分化できた肝細胞の存在が遺伝子発現レベルでの確認ができた。(3)マウス骨髄を用いた検討:四塩化炭素単独、放射線併用群で優位にGFP陽性細胞が、主に肝障害部位に集簇していた。さらに放射線照射の有無による影響を検討したところ、放射線照射マウスがよりGFP陽性細胞がより広範に観察された。移植後の経時的観察ではGFP陽性細胞が1週目から強く見られ3週目には陽性範囲も増加した。GFP陽性細胞は2重蛍光抗体法で検討すると、Factor VIII陽性の内皮細胞とアルブミン陽性の肝細胞の両者に分化していた。HNF-4とGFPの蛍光抗体2重染色では両者陽性細胞が肝小葉内に散見できた。(4)HUCB細胞から、間葉系幹細胞を分離・培養する方法を開発した。さらにGFP遺伝子を発現するアデノおよびレンチウイルスベクターを用い、間葉系幹細胞への遺伝子導入の効率、遺伝子発現効率、発現期間および細胞毒性に関して検討を行った。その結果、レンチウイルスベクターが、間葉系幹細胞への遺伝子導入には適している事を、明らかにした。
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