研究課題/領域番号 |
14657310
|
研究種目 |
萌芽研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
消化器外科学
|
研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
真辺 忠夫 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 教授 (80127141)
|
研究分担者 |
岡田 祐二 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 助手 (10305550)
田中 守嗣 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 講師 (10227184)
赤毛 義実 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 助教授 (90264720)
山本 稔 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 助手 (70347417)
沢井 博純 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 助手 (40336681)
|
研究期間 (年度) |
2002 – 2003
|
研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
|
配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2003年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2002年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
|
キーワード | IL-1α / 膵癌 / 肝転移 / NFκB / 膵癌細胞株 |
研究概要 |
【目的】膵癌における肝転移形成の進展機序についてInterleukin-1α(IL-1α)とその転写因子であるNFκBの関与および、IL-1αによる遺伝子発現の変化より検討した 【方法】ヒト膵癌培養細胞株(BxPC-3,SW1990,Capan-2,MiaPaCa-2)を用いIL-1α発現と転移能を評価した。SW1990にIL-1αアンチセンス遺伝子を導入した株を作成し転移能を検討した。Mia-PaCa-2にIL-1α遺伝子を発現導入した株を作成し転移能を検討した。また,IL-1α導入株における遺伝子発現変化をDNA chipを用いて検討した。各細胞のNFκB活性をゲルシフトアッセイで検討した。【結果】肝転移群(BxPc-3,SW1990)にてIL-1αの発現が認められた。IL-1αアンチセンス株に於いては転移が認められなかった。NFκBの活性化は転移群に認められたが、IL-1αを抑制してもNFκBの活性に変化は認められなかった。Mia-PaCa-2にIL-1α発現導入株のうちに肝転移能を獲得した株が認められ、DNA chipの検討にてcyclin D1の発現増強とcyclin-dependent kinase inhibitor 3の発現低下が認められた。【考察】膵癌培養細胞株を用いた結果では、IL-1αの発現が肝転移に関与していることが示唆された。IL-1αの刺激はレセプターを介してNFκBを活性化しIL-1α自身を含む炎症に関連する遺伝子群の転写を促進することが知られている。今回の結果では、NFκBの活性化はIL-1αに依存しておらず、むしろIL-1αの発現に関与している可能性が示唆された。
|