研究課題/領域番号 |
14657444
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
眼科学
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
吉村 長久 信州大学, 医学部, 教授 (70211662)
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研究分担者 |
渋木 宏人 信州大学, 医学部, 助手 (70313864)
黒川 徹 信州大学, 医学部, 助手 (00324260)
太田 浩一 信州大学, 医学部附属病院, 講師 (70262730)
菊池 孝信 信州大学, ヒト環境科学研究支援センター, 教授 (50177797)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2003年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2002年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | ラット網膜 / 虚血再灌流障害 / 神経幹細胞 / 胎児網膜組織 / 細胞分化誘導 |
研究概要 |
In vitro実験系 胎児網膜組織との共培養によるラット海馬由来神経幹細胞の分化誘導を調べた。同幹細胞と胎生20日のラット網膜を3.0μ孔径の膜にて隔離して一週間共培養した後、免疫細胞染色、Flow cytometry、およびRT-PCRにて同細胞の分化を検討した。胎児網膜と共培養された神経幹細胞は対照に較べて細胞増殖が抑制され、成熟ニューロンおよびグリアのマーカーの有意な発現を認め、更に生後ラット網膜への移植によっては発現されないと報告されていた一部の網膜神経細胞マーカーの発現も認めた。胎児網膜組織は神経幹細胞をニューロン、グリア、および網膜神経細胞に分化誘導する拡散性因子を産生している可能性が示唆された。この研究成果は、既に論文として公表した。 In vivo実験系 ラット網膜に110mmHg,60分間の虚血負荷をかけ、再灌流直後に成熟ラット海馬由来神経幹細胞(AHSC)を硝子体中に注入した。経時的に眼球を摘出し、AHSCが網膜に生着するかどうかを検討した。この細胞は、β-Galを発現するため、マーカー遺伝子の発現で同定することが可能である。その結果、虚血再灌流負荷をかけない網膜にはAHSCは生着しないが、負荷をかけた網膜には生着することが明らかとなった。AHSCは、網膜神経節細胞層から、内顆粒層に分布しており、Map2ab抗体で陽性に染色された。この実験結果は、神経幹細胞を利用して網膜障害の治療を開発出来る可能性を示したものである。
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