研究課題/領域番号 |
14657446
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
眼科学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
高木 均 京都大学, 医学研究科, 講師 (70283596)
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研究分担者 |
鈴間 潔 京都大学, 医学研究科, 助手 (80335265)
田辺 晶代 京都大学, 医学研究科, 講師 (80243020)
高橋 政代 京都大学, 医学研究科, 助教授 (80252443)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2003年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2002年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | アンジオポエチン1 / 新生血管 / 再生医療 / 網膜血管 / 壁細胞 / 糖尿病網膜症 / 黄斑変性症 / 毛細血管瘤 / 血管透過性亢進 / PDGF / 網膜浮腫 / pericyte loss / アンジオポイエチン1 |
研究概要 |
当該研究では、網膜虚血や黄班変性において起こる異常新生血管の正常血管化が可能かを検討することを目的とし、Angiopoietin 1(Ang 1),ephrinなどの候補分子を投与することにより脆弱な異常血管が成熟した正常血管に再生可能かを検討している。抗PDGFR-β抗体を用いて壁細胞(pericyte)と網膜血管リモデリングとの関係を調べたところ、血管発生の全段階を通じてすべての血管がPDGFR-β陽性壁細胞に被覆されていることが確認された。抗PDGFR-β抗体を生直後より連日腹腔内投与したマウスでは網膜血管におけるpericyteのリクルートは血管の種類に関係なく完全に阻害され、内皮細胞のみによって形成される血管網をつくりだすことに成功した。これらの血管網はpericyteによる被覆を失い、内皮細胞間結合の解離、細胞外マトリックス異常、網膜浮腫、網膜血管増殖など、pericyte loss後に進展する糖尿病網膜症に類似していた。このような異常血管に対してAng 1を単独投与したところ、周皮細胞の被覆がない状態の血管においても網膜血管の正常な形成がみられ、浮腫や出血が阻止された。さらにAng 1の作用について酸化ストレスやVEGF細胞内シグナル伝達に対する影響を検討した。Ang 1は酸化ストレスによるJNKキナーゼの活性化を抑制することが見出された。このようにAng 1は網膜血管のpericyte lossによる異常を是正する可能性が示唆された。
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