研究課題/領域番号 |
14657450
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
眼科学
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
木下 茂 (2003) 京都府立医科大学, 医学研究科, 教授 (30116024)
坂東 純子 (2002) 京都府立医科大学, 医学部, 助手 (80326230)
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研究分担者 |
木下 茂 京都府立医科大学, 医学部, 教授 (30116024)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2003年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2002年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
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キーワード | 口腔粘膜上皮 / 角膜上皮 / 結膜上皮 / 羊膜 / 眼表面疾患 / 眼表面再建 |
研究概要 |
Stevens-Johnson症候群や熱化学外傷などの難治性眼表面疾患に対する自己(オート)の粘膜上皮を用いた眼表面再建術の開発を目的として、さまざまな細胞ソースの中から、その細胞生物学的特徴および組織採取による利便性、安全性、倫理面等を考慮して、口腔粘膜上皮に注目し、羊膜上を基質に用いたヒト培養口腔粘膜上皮移植術を確立した。さまざまな基礎的な動物実験による知見を集積し、in vitroからIn vivoへの移植に耐えうるヒトでの培養口腔粘膜上皮シート作成の条件について詳細に検討した。なぜなら、生体に近い上皮細胞層を作成するためには、瞬目による機械的摩擦に耐えうるだけの基質との接着性をもち、また基底細胞層で一定の増殖能を保った重層化した培養細胞層を作る必要があるからである。検討の結果、基質としての羊膜はEDTAにより羊膜上皮細胞を除去して用いること、培養にはマイトマイシンC処理した3T3細胞との共培養を行うことによって安定化すること、培養期問後半に培養上皮シートを空気に暴露する(air-lifting)ことによって、表層細胞のバリアー機能を持たせることが、我々の施設で作成する条件においては必須であることがわかった。以上のような一連の基礎的実験データをふまえ、我々の施設では、大学倫理委員会および研究審査委員会のガイドラインに従って十分なインフォームドコンセントを行った上で、本学歯科および産婦人科の協力を得て、難治性眼表面疾患に対する自家培養口腔粘膜上皮移植術を開始した。現在、移植後1年以上の症例を注意深く観察しているが、上皮修復といった観点からは、本手術法は成功をおさめている。同時に、長期にわたる培養上皮の寿命や血管新生等の問題も含め、現在本術式の適応が明らかになりつつある。本手術法は難治性眼表面疾患に対する自己粘膜を用いたオート移植の可能性に一石を投じたことは間違いないと確信する。
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