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巨大色素性母斑治療のための母斑細胞と色素細胞の発現蛋白の差異の検索

研究課題

研究課題/領域番号 14657459
研究種目

萌芽研究

配分区分補助金
研究分野 形成外科学
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

貴志 和生  慶應義塾大学, 医学部, 講師 (40224919)

研究期間 (年度) 2002 – 2003
研究課題ステータス 完了 (2003年度)
配分額 *注記
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2003年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2002年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
キーワード巨大色素性母斑 / Eカドヘリン / 色素細胞 / 遊走 / 母斑細胞 / マーカー
研究概要

現在、巨大色素性母斑の治療として、整容的に満足のゆく治療法はない。これは母斑細胞が真皮の中に存在しているからである。本研究は同じ色素性細胞で、ともに神経堤由来である表皮色素細胞と、真皮内母斑細胞が片や表皮まで移動し、片や真皮内に留まる現象に着目した。GeneChip HuGeneFL arrayを用いて培養表皮由来色素細胞と真皮由来色素細胞の発現蛋白の違いを調べたところ、そのひとつとしてEカドヘリンが表皮由来色素性細胞には発現していて、真皮由来色素細胞には発現していないことが判った。このため、免疫組織学的に母斑組織での表皮色素細胞と真皮色素細胞での細胞膜表面のEカドヘリンの発現の有無を観察したところ、表皮内のメラノサイトにはEカドヘリンは発現していたが、真皮内の母斑細胞の表面には発現していなかった。培養細胞を用いても同様の結果が得られ、これはWestern blotting RTPCRでともに確認できた。またEカドヘリンの下流であるβカテニンは免疫組織、培養細胞でそれぞれの細胞での発現が確認できた。そこでヒトレコンビナントEカドヘリン蛋白をコーティングしたBoyden chamberを用いて、それぞれの細胞のEカドヘリン方向への遊走を観察したところ、表皮由来色素細胞ではEカドヘリンをコーテイングした側への細胞の移動が確認できたが、真皮由来色素性細胞では遊走が認められなかった。このことから、Eカドヘリンが表皮メラノサイトと真皮色素細胞を区別する一因子であり、またEカドヘリンの有無により、色素細胞の位置が決定されていることが考えられた。今後色素性母斑細胞にEカドヘリンを導入することで、表皮への母斑細胞の移動を可能にさせ、巨大色素性母斑の治療を瘢痕を残すことなく行える可能性が示唆された。

報告書

(2件)
  • 2003 実績報告書
  • 2002 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 松田 就人: "正常組織由来色素細胞と母斑組織由来色素細胞のE-cadherinにおける細胞遊走能の差異"慶應医学. 80・4. 141-150 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] 松田就人, 他: "巨大色素性母斑に対するCurettageによる治療"慶應医学. 79. 123 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書

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公開日: 2002-04-01   更新日: 2016-04-21  

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