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歯周病リスク因子としての唾液蓄積ダイオキシン類の解析

研究課題

研究課題/領域番号 14657474
研究種目

萌芽研究

配分区分補助金
研究分野 形態系基礎歯科学
研究機関朝日大学

研究代表者

小川 知彦  朝日大学, 歯学部, 教授 (80160761)

研究期間 (年度) 2002 – 2003
研究課題ステータス 完了 (2003年度)
配分額 *注記
2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2003年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2002年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
キーワードダイオキシン / 唾液 / 歯周病 / リスク因子 / 歯肉上皮細胞 / 炎症性サイトカイン
研究概要

本研究はヒト唾液中に含有されるダイオキシン濃度を測定することを試み,ダイオキシン蓄積の疫学的調査への可能性について検討するとともに,環境汚染にともなう人体への影響についてダイオキシン類と直接接触する歯肉上皮細胞を用いて,生体毒性を調べようとするものである.得られた結果は,以下の通りである.1.唾液に含有されるダイオキシン類の分析を行うために,本研究の主旨を理解し実験参加に同意した8人の健康成人より唾液を採取し,得られた唾液サンプルにRIラベルした内部標準物質を添加し,ジクロロメタンによって抽出後,LamparskiらやSmithらの方法を改変して妨害成分を除去した.2.全異性体の分離は高分解能ガスクロマトグラフィー(HRGC)を用い,高分解能質量分析計(HRMS)により定性分析するとともにSelected Ion Monitoring(SIM)モードで特定質量数のイオンを選択的にモニターし定量した.これまでに得られた結果から,ヒト唾液中の総コプラナーPCB(CoPCB)濃度は血中の約50%であり,血中には主として6〜7置換のCoPCBがみられるのに対して,唾液中では3〜4置換の化合物がみられることを明らかにした.3.歯肉上皮細胞(HGEC)はダイオキシン受容体であるaryl hydrocarbon receptor(AhR) mRNAを発現しており,血液および唾液中で主にみられた2,3',4,4',5-pentachlorobiphenyl (PCB118)あるいは1,2,3,4,6,7,8,9-octachlorodibenzo-p-dioxinによりIL-8産生が誘導された.また,歯周病原因子である線毛との共培養により,HGECからのIL-8産生が増強されることを明らかにした.以上の所見から,唾液中ダイオキシンは歯周組織において持続的な炎症性サイトカイン産生を誘導し,歯周病を含む慢性炎症性疾患のリスク因子として作用していることが示唆される.

報告書

(2件)
  • 2003 実績報告書
  • 2002 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Tomohiko Ogawa: "Detectable Dioxins in Human Saliva and Their Effects on Gingival Epithelial Cells"Journal of Dental Research. 82・10. 849-853 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書

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公開日: 2002-04-01   更新日: 2016-04-21  

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