研究課題/領域番号 |
14657478
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
機能系基礎歯科学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
山本 健二 九州大学, 大学院・歯学研究院, 教授 (40091326)
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研究分担者 |
筑波 知子(門脇 知子) 九州大学, 大学院・歯学研究院, 助手 (70336080)
筑波 隆幸 九州大学, 大学院・歯学研究院, 助教授 (30264055)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2003年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2002年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | アスパラギン酸プロテアーゼ / エンドソーム / リソソーム系 / カテプシンD / カテプシンE / ノックアウトマウス / 歯周病 / 生体防御 / 蛋白質分解 / リソーム系 |
研究概要 |
歯周病は病原性細菌による感染力と宿主の生体防御機能のバランスが破綻することによって発症する慢性免疫性疾患である。歯周局所に浸潤する炎症性細胞群の蛋白分解システムは、生体防御機構の中核をなすもので歯周病発症においても極めて重要な役割を果たしているものと考えられる。本研究は、歯周病発症進展に関与する好中球、単球/マクロファージ、リンパ球などにおけるエンドソーム・リソソーム系プロテアーゼ、なかでも代表的なアスパラギン酸プロテアーゼであるカテプシンDおよびカテプシンEの機能を解析するものである。本年度はとくにカテプシンEの機能について解析を試みた。歯周病原性ジンジバリス菌を野生型マウスならびにカテプシンE欠損マウスに皮内注射すると、前者がほとんど生存する条件下で後者は時間経過とともに死亡する動物が増え、数日以内にすべてが死亡した。この結果は、カテプシンEが感染に対して重要な生体防御を担っていることを示している。さらにカテプシンE欠損マウスの解析から、本動物が強い酸化ストレスに曝されていることが明らかとなり、カテプシンEの欠損がエンドソーム・リソソーム系の破綻を誘導し、全身性の酸化ストレスをきたすことが強く示唆された。カテプシンE欠損マウスを用いて解明されてきた本酵素の生体防御機構における役割を、歯周病を含めた感染症との関係でさらに追究したいと考える。また今後、カテプシンE欠損が如何なる分子機構でエンドソーム・リソソーム系の破綻を誘導するのか、本酵素のターゲット蛋白質は一体何なのか等々、興味ある課題についても追究していく予定である。
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