研究概要 |
ハムスター顎下神経節細胞に下垂体アデニル酸シクラーゼ活性化ポリペプチド(PACAP)または血管作動性小腸ペプチド(VIP)を作用すると緩徐な膜コンダクタンスの減少と増加を伴う脱分極を発現する。同時に、PACAP, VIPは後ニューロン細胞体の高閾値活性化L型Ca2+チャネルを濃度依存性、電位非依存性に抑制(Endoh and Suzuki準備中)する。 これは、Gタンパクのαサブユニットの関与を示唆し、PKA-mediated phosphorylationの関与を示唆する。受容体には、VPAC1またはVPAC2,PAC1の関与が示唆されている(Hayashi et al.,2002)。セカンドメッセンジャーの経路はGsを介するcAMP-kinase, Gq/11を介するIP3-Ca2+-CaM kinase, DAG-kinase Cの経路がある。わたしは、PACAPとVIP作用中のPKAへの活性化状態の変化と[Ca2+]iの変化を捉える。 1.ハムスター顎下神経節から単一細胞を酵素処理を行い単離した。 2.単一ニューロンをカバーグラスに貼り付けた。 3.蛍光反応エネルギー変換法に基づくFlCRhR(蛍光色素を結合したkinase A)を細胞に注入した。 4.fura-2を細胞内に注入して細胞内Ca2+濃度を測定した。 5.FlCRhRの注入手技が十分でなく、細胞内cAMP濃度変化の解析ができていない。
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