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骨吸収を伴う患者の補綴物の咬合接触に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 14657497
研究種目

萌芽研究

配分区分補助金
研究分野 補綴理工系歯学
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

三浦 宏之  東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (40199956)

研究分担者 吉田 恵一  東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (60240280)
栗山 實  東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 講師 (90134725)
真柳 昭紘  東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (90014167)
岡田 大蔵  東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (80323690)
研究期間 (年度) 2002 – 2003
研究課題ステータス 完了 (2003年度)
配分額 *注記
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2003年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2002年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワード歯の変位 / 歯槽骨の吸収 / 咬合接触 / 歯の変位経路
研究概要

歯は粘弾性体である歯根膜によって顎骨に植立されており,咀嚼時に機能力を受けると,歯槽骨の中に押し込まれて上顎臼歯部は口蓋側遠心歯根方向へ,下顎臼歯部は舌側方向へ変位して,歯および顎骨が受る咬合力を緩衝している.健常者の下顎第1大臼歯は,咬頭嵌合位での噛みしめ時に舌側方向へ50μm程度の回転成分の強い変位経路を示し,プリッツ咀嚼時にはプリッツが上下顎間に介在することによって下顎第1大臼歯は舌側方向のみならず頬側方向への力を受けるために頬側方向への変位を示すが,この頬側方向への変位は咀嚼の進行と共に減少し舌側方向の変位が増加する.
一方,歯槽骨の吸収が認められる被験者の下顎第1大臼歯では噛みしめ時の変位量は50μm程度と正常者とほとんど変わらないものの,正常者とは逆方向の頬側方向に変位した.まだ,プリッツ咀嚼時に正常者に見られた咀嚼初期の頬側への変位が見られず,咀嚼初期より舌側方向に変位し,さらに健常者に比べて幅のある大きな動きを示していた.ブラックシリコーンにて記録した同症例の咬合接触像では,軽度,中等度噛みしめ時に遠心舌側咬頭内斜面に1点,強度噛みしめ時には遠心舌側咬頭内斜面,遠心咬頭外斜面,近心頬側咬頭頂の3点に穿孔が見られ,頬側咬頭内斜面のみに特に強い咬合接触像が見られるわけではなく,咬合接触像に特に異常は認められなかった.それにもかかわらず,正常者と異なる変位経路を示したのは歯槽骨の状態の変化によるものと考えられる.
歯が機能時に正常時と異なる変位経路を示すと歯周組織の状態をさらに悪化させることも考えられる.したがって,歯槽骨の吸収を伴うような症例では歯周組織の破壊状態を適切に診査,診断を行うとともに,歯周処置を行い,補綴物製作時には補綴物に正常な変位経路をとるような咬合接触関係を付与する必要があることが明らかとなった.

報告書

(2件)
  • 2003 実績報告書
  • 2002 実績報告書
  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] 徳田彩子: "咬合接触関係が歯の近遠心的変位様相に及ぼす影響"口腔病学会雑誌. 71巻1号(3月発行予定). (2004)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] 森川理: "インプラントの咬合接触が隣在歯および対合歯の変位様相に及ぼす影響"口腔病学会維誌. 70巻4号. 224-233 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] 三浦宏之: "機能時における歯の動態に関する診査・診断"補綴誌. 46巻1号. 1-11 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] Amarsaikhan, B., Miura, H., Okada, D.et al.: "Influence of environmental factors on tooth displacement"J Med Dent Sci. 49(1). 19-26 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] 石原弘文, 三浦宏之, 岡田大蔵他: "歯冠内に埋入可能な小型三次元咬合力センサの開発"顎機能誌. 9(1). 66-67 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] 新木敏之, 三浦宏之, 岡田大蔵他: "ひずみゲージを応用した歯の6自由度変位測定装置の開発"顎機能誌. 9(1). 68-70 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] 田中義浩, 新井泉, 吉田恵一他: "咀嚼時の顔面多評点の観察"顎機能誌. 9(1). 92-94 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] Tsuruta, J., Mayanagi, A., Miura, H et al.: "An index for analysing the stability of lateral excursions"J Oral Rehabili. 29. 274-281 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書

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公開日: 2002-04-01   更新日: 2016-04-21  

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