研究課題/領域番号 |
14657571
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
物理系薬学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
内海 英雄 九州大学, 大学院・薬学研究院, 教授 (20101694)
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研究分担者 |
山田 健一 九州大学, 大学院・薬学研究院, 助手 (60346806)
輿石 一郎 九州大学, 大学院・薬学研究院, 助教授 (20170235)
平田 拓 山形大学, 工学部, 助教授 (60250958)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2003年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2002年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | フリーラジカル / 二重共鳴 / 共振器 / アルゴリズム / ニトロキシルラジカル / 重畳 / 活性酸素 / 生体計測ESR-CT / プロトン・電子スピン二重共鳴 / スピンプローブ / 胃潰瘍 |
研究概要 |
フリーラジカルの生成と種々の疾患の成因・進展との関連性を視覚的に解明する上で、プロトン・電子スピン二重共鳴画像解析によって臓器・組織位置とフリーラジカル分布を重畳することは非常に重要であると考えられるが、未だ試みられていなかった。そこで今回、二重共鳴画像解析システムを開発するに当たり、ESRI用のサドル型磁場変調コイルの内側にMRIラジオパルス波のソレノイド型受信コイル、さらにその内側にESRマイクロ波のパラレルコイル型共振コイルを備えた共振デバイスを製作した。本デバイスのパラレルコイル内における磁場均一性に関して、磁束密度の標準偏差は軸長方向、動径方向ともに平均値の5%程度であった。また、最も内側のパラレルコイルを外して生理食塩水のMR画像を取得したところ、設置した状態と比べて画像の形状、信号雑音比ともにほぼ同じであった。次に、4本の試験管に各々濃度の異なるニトロキシルラジカルを封入した擬似試料を作成し、本デバイスを用いてESRI計測したところ、その画像輝度はラジカル濃度に比例して増加しており、このESR画像における各中心間距離はMR画像及び実際の試料における距離と一致した。以上より、MRI、ESRIともに計測可能な共振デバイスの開発に成功し、本デバイスを用いてフリーラジカル分布情報と解剖学的情報との重畳が可能であることを示した。 本システムを動物計測に応用し、画像化システムの検証を行った。マウスに活性酸素発生試薬とスピンプローブ剤を経口投与し、二重共鳴画像解析を行ったところ、スピンプローブ剤の胃における滞留が認められた。経時的に計測を続けたところ、時間経過に伴い、胃におけるESR画像輝度の減少がみられた。また、この減少が活性酸素消去剤によって抑制されることを確認した。以上より、新たに開発した画像化システムによって動物体内での特定部位における活性酸素生成の画像化が可能であることを示した。
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