研究課題/領域番号 |
14657587
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
医薬分子機能学
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
鈴木 和夫 千葉大学, 大学院・薬学研究院, 教授 (90109918)
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研究分担者 |
小椋 康光 千葉大学, 大学院・薬学研究院, 助手 (40292677)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2003年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2002年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | セレン / セレノシュガー / セレン糖 / N-アセチルガラクトサミン / トリメチルセレノニウム / セレノメチオニン / シイタケ / スペシェーション / モノメチルセレン / 亜セレン酸 / セレニド / メチル化反応 |
研究概要 |
セレンは生体に必須な元素である。亜セレン酸、セレン酸などの無機セレン化合物から、セレノシステイン、セレノメチオニンなどのセレノアミノ酸(有機セレン化合物)まで栄養源として利用される。さまざまなセレン化合物が栄養源として利用されるためには、これらが生体内で代謝され、セレニド(selenide)となり、セレノシステインとしてセレンたんぱく質に取りこまれなければならない。また、利用された後は尿中に主として排泄されるが、セレンの主要な尿中代謝物が何であるかは長い間不明であった。本研究の初年度には、摂取量が適正範囲以内の時は尿中の主要なセレン代謝物が1βメチルセレノーN-アセチルガラクトサミンであること、さらに亜セレン酸を投与した直後のラット肝臓中には2つの未知セレン化合物が検出されるが、その内の1つは尿中のセレン糖と同一であり、他の一方のセレンと化合物はメチルセレノ基のメチルの代わりにグルタチオンが結合した構造であることを種々の質量分析法やNMR法により確定した。 次年度には、週齢の異なるラットでは尿中の2つの主要なセレン代謝物の存在比に差があることを見出した。すなわち、セレンの過剰摂取状態の時に尿中に出現するトリメチルセレノニウムの割合が、老齢のラットではセレン糖よりも著しく低いことを見出し、加齢によってセレン代謝に大きな変化が生じると.とを示唆した。 さらに、セレンの代謝機構を栄養学的観点から検討するために、セレン強化野菜中のセレンの化学形態を評価した。これまでセレン強化野菜の代表として知ちれているニンニクやタマネギ中にはセレノアミノ酸誘導体の一種であるメチルセレノシステインが主要な化学形であることが明らかになっていたが、本研究で新たにシイタケ中にはセレノメチオニンが主要な化学形として含まれていることを明らかにした。
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