研究課題/領域番号 |
14657595
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
医薬分子機能学
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研究機関 | (財)東京都医学研究機構 |
研究代表者 |
神谷 敏夫 財団法人東京都医学研究機構, 東京都神経科学総合研究所, 研究員 (80344068)
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研究分担者 |
中田 裕康 財団法人東京都医学研究機構, 東京都神経科学総合研究所, 副参事研究員 (00041830)
齊藤 修 財団法人東京都医学研究機構, 東京都神経科学総合研究所, 研究員 (60241262)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2003年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2002年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | アデノシン受容体 / A_<2A>R / ドーパミン受容体 / D_2R / ホモ・ヘテロ複合体 / 線条体 / 両受容体融合タンパク質 / 受容体複合体特異的抗体 / ヘテロ複合体 / 免疫沈降法 / BRET |
研究概要 |
ドーパミン神経伝達におけるアデノシン受容体A2サブタイプ(A_<2A>R)-ドーパミン受容体D2サブタイプ(D_2R)ヘテロ複合体を分子レベルで解析し、両受容体ヘテロ複合体を作用点とする新規なパーキンソン病治療薬の開発の可能性を探った。 1.ヘテロ複合体形成の動態の解明 非侵襲性近接アッセイを用いて生細胞においてA_<2A>RはD_2Rと直接結合してヘテロ複合体だけでなく、ホモ複合体をも形成することを明らかにした。次いで、結合に関与すると推測されるペプチド領域のみを、複合体を形成しないことが明らかな受容体の相当する領域と交換したchimeric mutantを作製した。一方、両受容体の恒常的なヘテロ複合体モデルとなる、両受容体活性を保持した融合タンパク質を作製することに世界で初めて成功した。作製法としては、7回膜貫通型受容体であるGPCRの細胞膜貫通ドメインを奇数個欠損させて両受容体を融合させるのではなく、両受容体の間に別の細胞膜貫通ドメインを介して両受容体を融合させた。これは、受容体二量体作用薬の開発へ応用できる。 2.受容体複合体特異的抗体の作製 受容体を高度に安定発現する細胞株を樹立、A_<2A>R-D_2Rヘテロ複合体及びA_<2A>Rホモ複合体の精製法を確立した。しかし、単離したA_<2A>R-D_2Rヘテロ複合体の安定性が極めて低いことが明らかとなり、免疫原として細胞膜画分を免疫して受容体複合体特異的モノクローナル抗体の作製を試みた(近畿大学薬学部細胞生物学・益子高先生の協力)結果、複合体特異的抗体の存在の可能性が示唆された。 3.ラット線条体由来神経細胞株の解析 線条体において形成される受容体複合体の機能を検討する際に、簡便なアッセイ法の確立は有用である。しかし、ラット線条体由来神経細胞株[Freed博士(米国NIH)より供与]は両受容体発現量が極めて低かった。
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