研究課題/領域番号 |
14657614
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用薬理学・医療系薬学
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
有吉 範高 千葉大学, 医学部附属病院, 助教授 (00243957)
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研究分担者 |
北田 光一 千葉大学, 医学部附属病院, 教授 (90110345)
石井 伊都子 千葉大学, 大学院・薬学研究院, 助教授 (00202929)
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研究期間 (年度) |
2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2002年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
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キーワード | PXR遺伝子 / CYP3A / 固体差 / 遺伝子多型 / SNP |
研究概要 |
当初はPXRの遺伝子多型を探索すると共に、カルバマゼピン投与中の患者の薬暦調査からCYP3A誘導の有無で患者を層別化し、誘導能と多型との関連性を評価する計画であった。しかし、申請後に同様の着眼点でPXRの多型探索を行った論文が海外より相次いで出され、リファンピシン投与によるCYP3A誘導と多型との関連性を見た仕事は、本研究が目指すゴールと同一であった。上記論文の成果からPXR遺伝子のエクソン内の多型ではCYP3A活性の個体差は説明できないと予測された。一方、CYP3A常在的発現量とPXR多型との関連性は未だ報告がなく、薬物治療開始前の患者への投薬設計に関しては、CYP3A誘導倍率よりも、むしろ常在的CYP3A活性の方が重要な情報と考えた。以上の状況変化から海外研究と内容が重複しないよう研究計画の見直しを行った。すなわち本研究では日本人でPXR遺伝子の5'-上流域の多型を探索し、頻度の高い多型(外国人でも高い)に標的を限定する。同時に日本人健常者の尿中コルチゾール、6β-水酸化コルチゾールを定量し、常在的CYP3A活性の指標とする。最終的に調べた多型が常在的なCYP3A活性と関連するか否か検討する事とした。今回、本研究費で整備した備品のサーマルサイクラーを用い、研究代表者が設計したプライマーでPCRを行った。同じく備品費で整備した遺伝子断片解析システムを組合せて効率的にSNP探索が行えた。他人種で見つかった-25385のSNPは日本人でも高頻度に見出され人種を越えて保存されていると考えられた。また未だ探索されていない領域にも新たに多型を見出した。常在的CYP3A活性と見出した多型との関連性を調べたところ、統計学的に有意な関連性は見出せなかった。しかし今回CYP3A活性の表現型解析を実施した健常者の数は限られていたため、検出力が充分でなかったと考えられる。今後検体数を増やすとともに、CYP3A活性を変動させる健康食品の摂取状況などについても調査する必要があると考えられた。
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