研究課題/領域番号 |
14658035
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
食生活
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研究機関 | 県立新潟女子短期大学 |
研究代表者 |
鈴木 裕行 県立新潟女子短期大学, 生活科学科, 助教授 (10235997)
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研究分担者 |
石原 和夫 県立新潟女子短期大学, 生活科学科, 教授 (00077489)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2004年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2003年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2002年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | ニンジン / 低温高湿貯蔵 / 雪下貯蔵 / 呈味成分 / 野菜 / 香味成分 |
研究概要 |
新潟県などの豪雪地域では、古来、雪中貯蔵や雪下貯蔵といった雪を利用した冬季の野菜貯蔵が行われている。これらの方法で貯蔵された野菜は長期間にわたり鮮度の維持が可能になるばかりか、一般に香味が向上すると評価されている。本研究では、豪雪地の雪下貯蔵条件を実験室レベルで再現すること、および雪下貯蔵中の野菜の香味変化および代謝的変動とそのメカニズムを解析することを目的としている。 平成16年度においては前年度に引き続き秋収穫ニンジンを用いた実験の解析を実施した。春収穫ニンジンを用いた実験では、低温高湿貯蔵中の糖質の増加、遊離アミノ酸の増加が認められたが、一方、全般的な萎縮傾向、水分含量の減少も見られた。ニンジンの萎縮がニンジンを貯蔵容器中で直立させるために用いていた支持材から露出していた部分から始まっていたことに着目し、秋収穫ニンジンを用いた実験の際には、ニンジン全体を支持材で被覆して貯蔵した。その結果、4ヶ月間の貯蔵期間中、萎縮・水分含量の減少がほとんど無く、きわめて良好な保存状態を維持できた。貯蔵中、糖質含量・β-カロテン含量はほとんど変化無く、総遊離アミノ酸含量は貯蔵開始時の1.6倍に増加していた。また、ニンジンの収穫時期の違いによる可能性を考慮して、再度、春収穫ニンジンを用いて、支持材で完全に被覆した状態で貯蔵実験を行なったところ、秋収穫ニンジンの場合と同様な結果が得られ、収穫時期の違いは良好な貯蔵状態の維持に関係しないことが明らかになった。 本研究により、雪下貯蔵環境同様のニンジンの貯蔵環境を、ニンジンの収穫時期に関わらず、実験室レベルで構築することが可能なことが明らかになった。
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