研究概要 |
携帯電話を利用した教育支援システムとしては,多地点遠隔授業に利用したもの,休講情報提供・メール配信システムの開発,衛星通信授業におけるフィードバック情報収集に利用したもの,出席や小テストに利用したもの,授業コミュニケーションの活性化に役立てたもの,カメラ付き携帯電話を利用したもの,英単語学習に利用したもの,電子掲示板上の相互作用を携帯電話上で可視化したものなどがある. また,携帯電話を利用した授業評価システムに関しても,講義の最中に受講者の意見を聴取しその結果をリアルタイムに授業に反映させることを意図したものや本研究と同様の目的を持って開発されているものがある. 本研究の目的は,携帯電話やPDAといった携帯端末を利用した授業支援システムにおいて,携帯電話によるWebを利用した授業評価システムを構築しその有効性を検証することである.我々には,本システムのプロトタイプとしてコンピュータ実習室での利用を前提としたWebを利用したリアルタイム授業評価システムの開発と運用実績があり,そのノウハウを活かし他のシステムにはない本システム独自の多くの機能を付加し,その効果について検討を行った. まず,システムの設計と開発の詳細及び実験的運用から得られた改善点等については,情報教育方法研究の論文に詳述した.また,実際に多人数の講義において運用し,その効果とシステムの問題点の検討についてはCIEC(コンピュータ利用教育協議会)会誌の論文で考察を行った.以上が本研究の成果として公刊された査読付学会誌論文である. 携帯電話のWebブラウジング機能にはPCの場合に比べ多くの制約がある,携帯電話を利用した授業評価システムおける評価項目の有効性や,入力インタフェースには十分な配慮が必要となるが,その点について考察したものが長崎県立大学論集の2編の論文である.
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